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海外サッカー

「メッシを怒らせない方がいい」アルゼンチンの守護神と監督が明かした“荒れた試合”の舞台裏。敵将が放った野次に憤怒【W杯】

THE DIGEST編集部

2022.12.10

得点直後にオランダベンチに向かってゴールパフォーマンスを披露するメッシ。視線の先には、敵将ファン・ハールが不満げな表情で構えていた。(C)Getty Images

得点直後にオランダベンチに向かってゴールパフォーマンスを披露するメッシ。視線の先には、敵将ファン・ハールが不満げな表情で構えていた。(C)Getty Images

 荒れに荒れた試合展開だった。現地時間12月9日に行なわれたアルゼンチンとオランダのカタール・ワールドカップの準々決勝だ。

 PK戦にまで及んだ文字通りの死闘の末にアルゼンチンが勝利した試合は、互いに球際で強烈なタックルを見舞う肉弾戦の応酬となり、至る所でファウルが頻発。さらにオランダベンチとアルゼンチンの選手たちがいがみ合うなど“衝突”シーンも繰り広げられ、収拾がつけられなくなったスペイン人のアントニオ・マテウ・ラオス主審は両チーム合わせて16枚のイエローカードを提示(アルゼンチン8枚、オランダ8枚)した。

 ゆえに選手たちからも不満が爆発した。PK戦で2本のビッグセーブを披露して殊勲者となったエミリアーノ・マルティネスは、試合後に中東放送局『beIN Sports』のインタビューで「まず、審判は彼ら(オランダ)にすべてを与えていた。理由もなく10分ものアディショナルタイムを与えていたし、とにかく相手に点を取ってほしかったんだと思う。とにかくもうあの審判がいないことを願う」と主審のレフェリングに疑問を投げかけた。

 さらに30歳の守護神は、試合後にエースのリオネル・メッシと睨み合っていたルイス・ファン・ハール監督らオランダの首脳陣にも「彼らは試合前からくだらないことをたくさん話していた。あの監督にいたっては、試合中に『もしPK戦になったら我々が有利だ』とも言っていた」と告白。そして「だけど、それが爆弾に火をつけたんだ」と続けた。

「サッカーから学んだことは、ピッチ内で片付けるということだ。彼らは試合前に色々と話してくれて、それが僕らの導火線に火をつけてくれていた。オランダには『試合前にあれだけ話して勝てるわけがない。おかげで強くなった』と伝えたよ。PK? とにかく何も考えず、ただ相手を黙らせるつもりでいた」
 
 相手ベンチからの挑発に不満を抱えながらも動揺せずに、“大仕事”をやってのけたE・マルティネス。この頼もしき名手なくしてアルゼンチンの勝利はなかったと言えよう。

 ちなみにアルゼンチンを率いるリオネル・スカローニ監督は試合後の会見で、ファン・ハールに対して次のようなコメントを残し、試合を総括した。

「私が彼にアドバイスをするつもりはないが、メッシを怒らせない方がいいんだ。そもそも苛立たせること自体がどうかと思うが、今日のようなプレーをさせるのはとても危険だよ」

構成●THE DIGEST編集部

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