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「本当に理不尽だった」波紋を呼んだ判定に訴え! オランダ代表MFが主審に恨み節「メッシの偉大さが影響したかも」【W杯】

THE DIGEST編集部

2022.12.12

マテウ主審に抗議するデ・ヨング(21番)。試合後にはレフェリングへの不満を漏らした。(C)Getty Images

 大荒れとなった一戦はいまだ波紋を呼んでいる。現地時間12月9日に行なわれたアルゼンチンとオランダのカタール・ワールドカップの準々決勝だ。

 PK戦の末にアルゼンチンが勝利し、2大会ぶりの4強進出を決めたこの試合は、一進一退の攻防が続いたなかで互いに球際で強烈なタックルを見舞う肉弾戦の応酬に発展。アルゼンチン代表のMFレアンドロ・パレデスがオランダ・ベンチにボールを蹴り込んだ際は、あわや大乱闘への展開が危惧された

 これだけ荒れれば、レフェリーにとっても難しいゲームだったのは想像に難くない。しかし、時間の経過とともに収拾がつけられなくなり、両チーム合わせて16枚のイエローカードを提示(アルゼンチン8枚、オランダ8枚)したスペイン人のアントニオ・マテウ主審には、批判の声が飛び交った。

 勝利をしたアルゼンチンの大黒柱であるリオネル・メッシでさえも「ふさわしくない」と苦言を呈したマテウ主審。無論、オランダ陣営からも不満の声が上がっている。
 
 試合後に中東放送局『beIN Sports』のフラッシュインタビューに応じたフランキー・デ・ヨングは「子どものころから抱いていた夢が崩壊した気分だ」と敗戦への率直な胸中を告白。そして所属するバルセロナの属するラ・リーガでもお馴染みの主審を「彼が良い人だってのは分かってる。だけど、理不尽だった」と抑えきれない恨みを口にした

「延長戦が始まる前にアルゼンチンの選手たちが彼のもとに歩み寄って、何かを話し始めたんだ。その瞬間から、彼は僕らのプレーにしか笛を吹かなくなった。本当にスキャンダラスだった。彼は間違いなく延長戦で道を踏み外したのだと思う」

 さらに25歳の技巧派MFは、「分からないけどメッシの偉大さが影響したかもしれないね。マインドゲームのひとつではあるんだけど……」と不満げな表情で、基準が明確でなかったレフェリングを皮肉った。

 試合翌日の10日(現地時間)には、FIFA(国際サッカー連盟)が、両チームの選手たちの振る舞いを調査すると発表。アルゼンチン・サッカー協会に対して、懲戒規定第12条(選手、関係者の不品行)と第16条(試合の秩序と安全性)に違反した可能性があるとして調査を開始し、オランダ・サッカー連盟にも、第12条への違反行為を調べるとした。

 試合後も波紋を広げている同騒動はいかなる決着を見るのか。いずれにしても、マテウ主審のレフェリングに対する批判は強まり続けている。

構成●THE DIGEST編集部

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