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「我々はギャング集団じゃない!」アルゼンチン代表指揮官がオランダ戦から続く“批判”を一蹴!「レフェリーにも責任はある」【W杯】

THE DIGEST編集部

2022.12.13

オランダ戦で審判に対して抗議するスカローニ監督。44歳の指揮官は試合後に相次いだ批判を一蹴した。(C)Getty Images

 世界で話題となった騒動だった。現地時間12月9日に行なわれたアルゼンチンとオランダによるカタール・ワールドカップの準々決勝だ。

 オランダが2点差を追いついたなかでPK戦にまでもつれ込んだ死闘は、合計16枚ものイエローカードが飛び交った荒れた試合でもあった。ゆえに両軍の選手たちはフラストレーションを抱え、試合中からピッチ上で掴み合う場面が散見。

 そして、アルゼンチン代表FWのリオネル・メッシは、試合後のフラッシュインタビューを前に「何見てんだよ、バカ野郎。どっか行けよ!」と、相手FWヴォウト・ヴェフホルストを"口撃"し、「あの温厚なメッシがそこまで言うなんて」と世界を驚かせた。

 試合を通じてアルゼンチン代表戦士たちが見せた態度には、批判の声も少なくなかった。とくにPK戦終了後に見せたオランダの選手たちを挑発するような振る舞い(のちにPK戦中にアルゼンチンの選手たちを挑発していたことへの反攻と判明する)には、「あの振る舞いは非常に迷惑で、偉大さに似合わない」(オランダの日刊紙『Algemeen Dagblad』)と糾弾された。
 
 波紋を呼んだ騒動だったが、アルゼンチン代表を率いるリオネル・スカローニ記者は冷静だった。現地時間12月13日に行なわれる準決勝のクロアチア戦に向けた記者会見では、「攻撃するときもあれば、守るときもあり、言い合いになるときだってあるだろう」と選手たちを擁護。そして、「アルゼンチンはギャング集団のチームと決めつけるのはいいことではない。それは間違っている」と母国への批判に怒りを滲ませた。

「私が言っているのは、コパ・アメリカ決勝のことだ。あの時の相手は最大のライバルであるブラジルだった。でも、あそこでは今回みたいなことは何も起きなかった。レフェリーについても考えなければいけないと思う。彼らにも責任はあるんだ。こういう非難は終わりにしなければいけない。特にメッシに対するものは。彼は勝者であり、サッカーをすることをとことん愛しているだけだからね。彼を『汚い選手』として貶めるのは間違っている」

 さらに「我々は負け方も勝ち方も知っている。サウジアラビアとの初戦に負けた後、静かにホテルに戻り、今後に備えた」と強調した44歳の指揮官は、「我々が勝ち方を知らないという話は納得できない。そこにはプライドがある。そういう話はここで終わらせる必要がある。我々はオランダやクロアチアなど全ての対戦国に大きな敬意を払っている」と断言した。

構成●THE DIGEST編集部

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