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「王様vs王位継承者」 W杯決勝でのメッシとエムバペの対峙に英紙は「これ以上ないラストストーリー」と期待

THE DIGEST編集部

2022.12.16

アルゼンチンとフランスの両エースが決勝で相まみえる。トロフィーを手にするのはメッシ(左)かエムバペ(右)か。(C) Getty Images

 カタール・ワールドカップは準決勝2試合が終わり、現地時間12月18日に行なわれる黄金のトロフィーを懸けた最終決戦の舞台には、アルゼンチン代表とフランス代表が上ることになった。

【動画】メッシ&エムバペがお膳立て! 決勝進出を決めたアルゼンチンとフランスの準決勝ゴールシーンをチェック
 ともに大会前の優勝候補であり、開幕後には紆余曲折ありながらもファイナリストに相応しい強さを見せて勝ち進んできた。そして、アルゼンチンはリオネル・メッシ、フランスはキリアン・エムバペという、大会屈指のスーパースターをともに擁し、彼らが存分に力を発揮しながら、得点ランキングのトップに並んだ状態で対峙する。

 アルゼンチンについては、ここまでの歩みの中で審判の判定で擁護を受けているとの疑惑が付きまとい、またメッシ、エムバペの2大スターがともに今大会の開催国カタールの政府系投資会社が所有するパリ・サンジェルマンの所属ということで、様々な"陰謀論"も囁かれているが、多くのサッカーファンにとっては、これ以上望むべくもない理想的かつ豪華なシチュエーションでの決勝が実現したと言えよう。

 決勝については、フランスが宿泊先の冷房の問題から体調を崩す選手が続出し、今大会大活躍のMFアドリアン・ラビオは準決勝モロッコ戦での欠場を強いられ、決勝もディディエ・デシャン監督が出場の可能性を示唆するも、完全なコンディションで臨めるか不安が生じている(DFダヨ・ウパメカノ、キングスレー・コマンも同様)。

一方、アルゼンチンでは、メッシがクロアチア戦の前半からしばしば左太もも裏や臀部などを押さえるしぐさを見せたことに各国メディアが注目。後半にマーカーのヨシュコ・グバルディオルを翻弄しての長距離ドリブルでのアシストを決めるなど、90分間を通してハイレベルなパフォーマンスを披露し、自身も試合後に「本当に気分が良く、力強さも感じており、毎試合プレーする準備ができている」とコンディションの充実ぶりを強調し、GKエミリアーノ・マルティネスも「(メッシは)全く心配ない」と語っている。

 しかし、スポーツ専門サイト『The Sporting News』は、「ハムストリングスの張りは、数日から数か月の間、重症度が持続するため、非常に厄介なものになる可能性がある。そのプレーぶりから、メッシが深刻な問題を抱えているようには見えないが、試合後にアドレナリンが切れると、不快感が数日続くこともあり、決勝の準備に支障を来すかもしれない」と懸念を示した。出場すればW杯の最多出場試合数記録を更新する(26試合)サッカー界にとって歴史的な一戦に、彼がどのような体調で臨むことになるだろうか。
 
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