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海外サッカー

「日本はより進んでいる」元韓国代表監督が母国サッカー界に警鐘!カタールでの躍進に「嫌だが、成長は認めるしかない」【W杯】

THE DIGEST編集部

2022.12.19

カタールW杯で躍進を遂げた日本。彼らが見せた快進撃には韓国サッカー界でも反響が起きている。(C)Getty Images

カタールW杯で躍進を遂げた日本。彼らが見せた快進撃には韓国サッカー界でも反響が起きている。(C)Getty Images

 韓国サッカー界が誇る名手の発言は日本でも話題となった。

 事の発端は、去る12月14日にセリエAのナポリに所属する韓国代表DFキム・ミンジェが発した自国サッカー界への警鐘だった。仁川空港からイタリアに向けて出発する際に空港で受けた地元メディアの取材に26歳の俊英CBは、カタール・ワールドカップ(W杯)での経験もふまえたうえで、次のように説いたのである。
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「選手たちをたくさん連れて行ければいいが、それは簡単ではない。正直、韓国ではヨーロッパ進出が難しい。チームといろいろしなければいけないし、移籍金も高い。今回、Kリーグの選手たちもワールドカップで素晴らしい活躍をした。チームの立場ではないので、安易に言うことはできない。だけど、あえて言わせてもらえるなら、欧州のクラブからオファーが来たら、良い対応をしてほしい」

「日本にはヨーロッパでプレーする選手が多く競争力がある。正直、もう比較することはできない。日本が羨ましい」

 カタールW杯のメンバー26人中19が欧州組だった日本代表の競争力の高さと、自国のサッカー界を慮った赤裸々な意見だった。韓国国内でも彼の発言はさまざまな反響を呼んだ。

 そうしたなかで、カルチョで研鑽を積んでいる“怪物DF”に同調するように、国内サッカーの未来に懸念を示す人物もいる。元韓国代表監督のホ・ジョンム氏だ。

 大韓サッカー協会副会長も歴任した“重鎮”は、日刊紙『東亜日報』のインタビューで、カタールW杯でドイツとスペインという大国を破った日本代表の躍進について「正確な数字は把握してきれていないが、日本には何千もの高校チームがある」と育成がカギになっていると指摘。そのうえで、「中高の韓日戦は、すでに数十年前から韓国がほぼ負けている」と憂いた。
 
「日本は随分前からサッカー発展のために長期的な計画を立てて実行している。そうやって足りないところを補い、底力をつけていくことで、優秀な選手を次々に輩出し、力も非常に安定してきている。そして彼らの基礎や技術力は韓国よりはるかに進んでいる。メンタル向上も今回のワールドカップでドイツ、スペイン戦で後半に逆転するのを見れば分かる。競り合いになっても全然倒れなかった」

 さらに「もちろん私は日本に負けるのは嫌いだ。嫌だが、彼らの成長と努力は認めるしかない。感情的になっているだけではもうダメなんだ」と論じたホ・ジョンム氏は、「これ以上、負け続けたくないなら、日本の良さを認めて、勝つための長期的な計画を立てて、我々も成功のために努力しなければならない」と訴えた。

 カタールW杯において韓国は、日本と同じくベスト16進出を果たした。しかし、決勝トーナメント1回戦ではブラジルに1-4と完敗。内容でも圧倒された彼らは、“サッカー王国”に差を明確に示される形となった。

 そうしたなかで「日本は進んでいる」と呈したホ・ジョンム氏による警鐘は、韓国サッカー界に変化を起こすキッカケとなるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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