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日本代表

「日本に比べて明らかに遅い!」W杯敗退後に監督交代に踏み切った韓国。遅々として進まぬ後任人事に地元記者は危機感

THE DIGEST編集部

2023.01.11

カタールW杯後に森保監督(左)の続投を決めた日本。一方で“お隣”の韓国はベント監督(右)の解任後、新任を決められずにいる。(C)Getty Images

カタールW杯後に森保監督(左)の続投を決めた日本。一方で“お隣”の韓国はベント監督(右)の解任後、新任を決められずにいる。(C)Getty Images

「アジアの虎(韓国代表の愛称)」は、いかに次なる一歩を踏み出すのか。森保ジャパンのライバルになり得るチームの今後は注目を集め続けている。

 昨年末に行なわれたカタール・ワールドカップにおける韓国代表は結果だけを見れば、ン本代表と同様のベスト16入りだ。これは同代表にとって3大会ぶりの出来事であり、ポルトガル代表、ウルグアイ代表、ガーナ代表という強敵と同居したグループリーグを突破した事実は、競争力の高まりを示すものではある。

 もっとも、彼らはラウンド16でブラジル代表に1-4と大敗。1点を返すのがやっとという内容だったために、ポジティブな材料が並んでいたものの国内での評価は一転。次の4年間を不安視する声が広まっている。

 そんななかで韓国は大会後にポゼッションサッカーを植え付けてきたパウロ・ベント監督との契約を更新せず。今月4日に母国代表の新たな強化委員長としてドイツ人のミハエル・ミュラー氏が招聘されたが、後任監督は目下、選定中。いまだ目ぼしい名前は浮上していない。

 ベント退任から遅々として変わらぬ現状に国内では昨年12月28日に森保一監督の続投を決定した日本代表の動きを評価する者もいる。韓国のポータルスポーツサイト『SPOTV』のイ・ソンピル記者は、「サッカー界の格差はさらに狭くなっていく。次のワールドカップに向けてはアジア予選から石橋を叩いて渡る必要がある」とし、代表チームへの危機感を記した。
 
「もちろん出場国枠が48か国となり、アジア枠が4.5から8.5に増えたことで、韓国が本大会に進めないと考える専門家も少ないだろう。だが、逆に言えば、これは本大会に向けた強い代表を作るためにふさわしい指導者が必要だと言うことだ。

 大会後に森保監督との契約を更新した日本に比べれば、韓国の監督人事におけるプロセスは明らかに遅い。日本が継続性を重視して彼を信頼したとすれば、韓国はパウロ・ベント監督と契約を更新できず、空白の期間を生み、根を詰めて指導者を探さなければならない状況を作り出してしまっている」

 母国代表の準備が「明らかに遅い」としたイ・ソンピル記者。一方で彼はドイツ人強化委員長を招き入れた代表チームへの期待も記している。

「次の監督が韓国人であろうが、外国人であろうが、ミュラー氏が強化委員となったのは、サッカー協会が未来への礎を築こうとしているとも言える。ドイツ・サッカー協会に長く在籍したミュラー氏は、年代別の代表チームでの指導やスカウティングの経験もあり、地に足のついたチーム作りができるのではないだろうか」

 無論、韓国が代表の強化委員に外国人を招聘するのは史上初の出来事だ。そんな一大決心を下した彼らは、カタールで失った信頼をいかに高めていくのか。新監督の選定を含めて興味深いところである。

構成●THE DIGEST編集部

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