25歳のサムライへの注目度は日増しに高まっている。ブライトンに所属する三笘薫だ。

　いまや彼の名を聞かない日はない。実質プレミアリーグ初挑戦となった今季の三笘は、序盤戦こそ持ち前の突破力とパス能力によるチャンスメイクを時折見せる程度だったが、カタール・ワールドカップによる中断期間が明けに“覚醒”。フィニッシュにも積極的に絡み、貴重なゴールを量産。現地２月11日時点での公式戦7得点は、アレクシス・マク・アリステルらと並んでのチームのトップの数字である。

　一躍ブレイクを果たした感のある日本人アタッカーは、現地メディアやファンはもとより、チームメイトからも羨望の眼差しを向けられている。現地２月11日に地元ニュースサイト『Sussex Live』のインタビューに応じたスペイン人GKのロベルト・サンチェスは「ミトマは本当にテクニカルで、本当にスピーディーで、キレがある。僕らは彼がプレーする度にそれを見ることができる」と脱帽した。

　現在25歳のサンチェスは、日本からやってきた同世代のニューカマーについて「彼はそれほど多く喋る選手ではないんだ。だから僕は彼から物事を引き出す方法を探っていた。でも、コミュニケーションを取るうちに賢い選手だと思わされた」と指摘。筑波大学でドリブルに関する論文を作成していた過去に触れ、他の選手とは一線を画す三笘のインテリぶりに賛辞を送っている。

「まるで、いますぐに人生が変わってしまうかのように、ミトマは大学で勉強することを選び、勉強を終えて、プロ選手としてプレーし、プレミアリーグにまで来た。そんな彼が今やっていることを僕は注目している。本当に物凄いことだと思うんだ」
  　そして、サンチェスは今まさに絶好調の三笘を「止められるやつなんていないさ」と褒めちぎった。

「少なくとも、今のところミトマが相手のサイドバックに止められるところは見たことがない。彼は本当にたくさんのものをチームに提供している。彼は常にディフェンスの裏に走りこむことでオプションにもなっているんだ。ずば抜けたクオリティーがあり、とても良い選手だと思っているし、彼がチームにいることは本当に嬉しい」

　飛躍的に存在感を強めている三笘。チームメイトも認める凄まじい勢いで成長を続ける25歳の快進撃は、まだまだ止まりそうにない。

構成●THE DIGEST編集部

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