2022-23シーズン、ブライトンと日本代表の一員として多くのコンペティションに参戦した三笘薫。そのいずれにおいても強いインパクトを放ち、評価と価値を飛躍的に高めたドリブルスターは、長かったシーズンを終え、ようやく束の間の休息に入っている。

　世界を幾度も驚かせ、また大卒からプロになったという経緯やエピソードでも話題を振りまいた彼に対して、各国メディアは軒並みポジティブな評価を下しているが、英国の日刊紙『The Guardian』は、プレミアリーグの「クラッチプレーヤー」、つまり大一番で力を発揮できる勝負強さを持った選手によるベストイレブンに、この日本人選手を選定した。11人の顔ぶれは以下の通りだ。

GK：エミリアーノ・マルティネス（アストン・ビラ）
CB：ジェームズ・ターコウスキ（エバートン）
CB：ガブリエウ・マガリャンイス（アーセナル）
CB：イーサン・ピノック（ブレントフォード）
右MF：マイケル・オリース（クリスタル・パレス）
中央MF：イルカイ・ギュンドアン（マンチェスター・シティ）
中央MF：デクラン・ライス（ウェストハム）
左MF：三笘薫（ブライトン）
トップ下：ブルーノ・フェルナンデス（マンチェスター・ユナイテッド）
FW：カラム・ウィルソン（ニューカッスル）
FW：タイウォ・アウォニィ（ノッティンガム・フォレスト）
  　この選定基準について、同メディアは統計データで見える部分もある一方で、「必ずしも数値だけで定義できるものではない」とも説明。どれだけ見る者に感銘を与えたか、という部分も重要視しており、また敢えて各チーム１人のみの選定としている。

　三笘の選定理由を、同メディアは「ブライトンの日本人ウインガーは、アメックス・スタジアムに現われた最新の隠れた逸材であり、カタール・ワールドカップでは、ゴールラインぎりぎりからの折り返しで世界中から注目を集めることになった」と綴り、さらに以下のように続けた。

「田中碧にクロスを入れる前のプレーがゴールラインを越えていたか否かで論争を巻き起こし、彼がこの大会で披露した即興でのスキルの部分については、幾分か影が薄くなってしまった。しかし、三笘はブライトンに戻ってからこの状況を正し、ロベルト・デ・ゼルビ監督の下でインパクトプレーヤーとして頭角を現わした」

「プレミアリーグでは７ゴール５アシストを記録し、これによってブライトンは欧州カップ戦への道を歩み始めた。さらに三笘はFAカップでも輝きを放ち、本能的なフィニッシュでリバプールを破るゴールを決め、個人的なハイライトをさらに強力なものとした」