現地時間７月26日にアメリカのアトランタで行なわれた「プレミアリーグ・サマーシリーズ」で、ブライトンはブレントフォードを２-０で下した。

　今夏のプレシーズンマッチ２戦目、「シーガルズ」は４日前のチェルシー戦からスタメンを６人入れ替えて臨んだ。19分には新加入のシモン・アディングラがGKジェイソン・スティールからのロングフィードを敵陣深くで上手くトラップし、すかさず右足でゴール右隅に流し込んで先制。このコートジボワール代表選手はさらに58分、ペナルティーエリア左側でボールを受けると、切り返しからファーポスト際にシュートを決め、チームの全得点をマークしてみせた。

　ロベルト・デ・ゼルビ監督から「彼のクオリティーについては承知している。我々にとっての、また新たなビッグプレーヤーだ。全ポジションに多くの選手を擁して、我々は強力なチームを構築している」と評された21歳は、「ブライトンでの最初のゴールを決められて、とても嬉しい。ポジションを争うためにブライトンに来て、プレー時間を得られたのは、良いステップだと思う」と満足感を示している。

　この試合で左ウイングとして躍動したアディングラは、育成年代を過ごしたデンマークのノアシェランでプロデビューして頭角を現わした後、昨夏にブライトンと４年契約を締結。2022-23シーズンはベルギーのロイヤル・ユニオン・サン＝ジロワーズにレンタルされると、ここで公式戦51試合出場・14得点13アシストと結果を残し、晴れて新シーズンからはプレミアリーグの舞台に上がることとなった。
  　昨季からの歩みは、2021-2022シーズン以降の三笘薫を思い起こさせるが、ポジションの他、プレースタイルにも共通点を見出すことができる両者だけに、現地メディアもこれを意識した報道が多く、アディングラの先制ゴールについては、ブライトンの地元紙『The Argus』は「４月のブレントフォード戦（プレミアリーグ第29節）で三笘がスティールのフィードで抜け出し、相手GKの頭上を抜くループで決めた同点弾が再現された」と綴っている。

　ブライトンのクラブ専門サイト『WE ARE BRIGHTON.COM』も、先制ゴールについては「三笘のゴールを彷彿とさせる」と伝え、「アディングラは三笘の足跡を辿ることができる。ふたりについては多くの比較が行なわれてきたが、アディングラは三笘よりも、ユニオンSGでの１シーズンで、左ウイングとしてはより優れていた（三笘の成績は28試合出場・７得点３アシスト）」と、新たな逸材を評した。