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海外サッカー

「16歳とは思えない大人びたプレー」でバルサのスタメンに定着しつつあるラミネ・ヤマル。ラフィーニャを押し退けて右サイドのレギュラー1番手に推す声も

下村正幸

2023.09.01

2007年7月13日生まれのラミネ・ヤマル。16歳とは思えない知的でダイナミックなプレーを披露している。(C)Getty Images

2007年7月13日生まれのラミネ・ヤマル。16歳とは思えない知的でダイナミックなプレーを披露している。(C)Getty Images

「年齢を言われると驚くよ。16歳になったばかりの選手があのようなプレーを見せるなんてね。とにかく状況判断が的確だ。最良の選択ができる。サッカーにおいて違いをもたらす要素であり、彼は16歳でそれを身につけている」

 バルセロナのシャビ監督がこう絶賛するのは、バルサのトップチームで3節までの全試合に出場し(2節以降はスタメン出場)、右ウイングとして2アシストを記録しているラミネ・ヤマルだ。指揮官が驚きを口にするように、現地では彼を評価する際によく「16歳とは思えない大人びたプレー」というフレーズが使われる。

 では、その成熟はどこから来ているのだろうか。カデテA(16歳以下のカテゴリー) 時代にヤマルを指導したイバン・カラスコが、「慌てるということを知らない。サッカーにおいて無理は禁物ということを理解している。この彼が持つインテリジェンスは、ボールテクニックと同様に生まれ持った才能だ」と見解を述べれば、ベンハミンA(10歳以下のカテゴリー)時代の監督、ジョルディ・フォンも次のように同調する。
 
「物事が起こる前に何が起こるかを予見している。だから冷静に自分のすべきことが何かを理解しながらプレーできる。これは教えられてできることではない。ヤマルの場合も、自然と身体が動いている。だから動じることもないし、ナーバスになることもない」

 成熟は強心臓ぶりにもつながっている。ラ・リーガ3節のビジャレアル戦では、守備力のなさを突かれ突破を許し、失点の原因にもなっていた。しかしそれはそれと言わんばかりに、攻撃ではキレキレのプレーを連発し、逆転勝利(4-3)の立役者となったのだ。
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