海外サッカー

「金満サッカーの衰退」爆買いの先駆けだった“広州恒大”の選手報酬が激減! 中国メディアが報じたあまりにも極端な凋落ぶり

THE DIGEST編集部

2023.10.11

2013、15年にACL制覇を果たした広州FC。凋落ぶりが報じられている。(C) Getty Images

 かつてアジアを席巻し、有名選手・監督の"爆買い"で世界的にも話題となったクラブが凋落の一途をたどっているようだ。

 昨年末、中国スーパーリーグで2部降格となった広州FC。2021年まで「広州恒大」として活動していた同クラブは、潤沢な資金力を背景に南米、欧州の実力者たちを招聘し、瞬く間にアジアチャンピオンの座に駆け上がった。
 

 ムリキ、ダリオ・コンカ、エウケソン、パウリーニョといった南米の名だたる人材を擁し、2011年から国内リーグ7連覇を達成すると、イタリアの名将マルチェロ・リッピが率いた2013年、元ブラジル代表監督のルイス・フェリペ・スコラーリが率いた2015年にはアジア・チャンピオンズリーグを制覇。アジア最強の時代を謳歌し、欧州、南米のビッグネームを次々と"爆買い"する中国クラブの出現を招いた。

 しかし、2022年に入り、親会社の恒大グループが財政難に陥り、経営破綻を余儀なくされると、外国籍選手は全員が退団。チームは一気に弱体化し、ついには2部降格となってしまった。

 そして、今季から2部リーグを戦う広州FCの現状について、中国メディア『捜狐』がレポートしている。それによると、現在の主力選手の月給は1万5000元(約30万6000円)程度、補欠は8000元(約16万3000円)ほどだという。ボーナスはなく、「チーム全体の給与は、恒大フットボールスクールの収入から出ている」と報じられている。

 中国国内サッカー記者によれば、2012年当時の広州恒大のACL1試合当たりの勝利ボーナスは一人当たり100万元(約2000万円)前後にも上ったというから、現在とは雲泥の違いだ。補欠選手でも42万元(約850万円)を受け取ったという。

 同メディアは「このような強い明暗によって、恒大金満サッカーの衰退が人々を悲しませている」と綴るとともに、ファンの声も紹介。ネット上では「過去の高年俸は異常だった」「これが通常の給料だ。消防士の訓練はもっと大変で危険」「これが2部リーグの平均給料だ。若手には良い出発点だ」「これは中国トップリーグの元トップチーム主力の話であることに注意してください」などと様々なコメントが寄せられているという。

構成●THE DIGEST編集部
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