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海外サッカー

メニャン&パーマーへの人種差別に対して各方面から連帯と支持の表明と厳罰を求める声が! ウディネーゼ・サポーターは「証拠がない」と反論

THE DIGEST編集部

2024.01.23

ウディネーゼ戦で人種差別を受けたと主張するミランのGKメニャン。(C)Getty Images

ウディネーゼ戦で人種差別を受けたと主張するミランのGKメニャン。(C)Getty Images

 現地時間1月20日に行なわれたセリエA第21節、ミランはウディネーゼの本拠地フリウリに乗り込んで3-2の勝利を飾ったが、前半途中にフランス代表GKマイク・メニャンがホームのサポーターから人種差別的なチャント(猿の鳴き真似)を浴びせられたと訴えたことで、試合が中断される事態が起こった。

 また同日は、イングランドのチャンピオンシップ(2部)でコベントリー・シティのジャマイカ代表MFケイシー・パーマーが、敵地ヒルズボロ・スタジアムでシェフィールド・ウェンズデイと対戦した際、やはり同様の罵声を受け、こちらも試合関係者や両チームの監督との協議によって、試合は一時的にストップされている。

 これらの件を受け、FIFA(国際サッカー連盟)のジャンニ・インファンティーノ会長は即座に、「土曜日にウディネとシェフィールドで起こった出来事は、極めて忌まわしく、全く受け入れがたいものだ。土曜日に被害を受けた選手たちを、私は全面的にサポートする。FIFAとサッカーは、人種差別やあらゆる形の差別の被害者に完全な連帯を示す。教育から始まり、将来の世代が、これがサッカーや社会の一部ではないことを理解するために、全ての関係者が行動を起こす必要がある」との声明を発表した。
 
 また会長は、試合中にこのような事態が起きた場合、試合が放棄されるまでには2度の中断が挟まれるという現行の「三段階プロセス」にも言及し、「ファンが人種差別的な行為を行なった試合では、試合を放棄されたチームは自動的に敗戦とすること、そして人種差別者には世界レベルでスタジアム入場禁止と刑事告訴を行なう必要がある」と、これまで以上に厳しく対処すべきだと主張している。

 一方、被害を受けたメニャンは、翌日に自身のSNSで「これは選手が攻撃されたのではなく、人間が攻撃されたのだ。これは、家族の父親が攻撃されたのだ。僕にとって、これは初めてではない。そして、僕が唯一の被害者なのではない。声明が出され、広告キャンペーンが行なわれ、プロトコルが作られても、何も変わらない」と怒りを表わし、さらに以下のように続けた。

「今日、責任を取らなければならないのはシステム全体だ。これらの行為を起こした者は、集団で行動し、スタンドでの匿名性を利用することが簡単だからだ。スタンドにいた観客で、全てを見聞きしながら黙っている選択をした人たち、あなたは共犯だ。ウディネーゼの関係者で、試合の中断だけで全てが終わったと思うなら、あなたたちも共犯だ。そして当局と検察官も、起こったことに対して何もしないのであれば、あなたたちも共犯だ(後略)」
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