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神戸戦のメッシを母国メディアはどう伝えたか? 香港騒動から窺えたスーパースターの影響力と背負うものの大きさ

THE DIGEST編集部

2024.02.09

神戸戦で60分から途中出場したメッシ。華麗なプレーで観衆を魅了した。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 2月7日、東京・国立競技場ではMLSからインテル・マイアミが招かれ、J1王者のヴィッセル神戸とプレシーズンマッチを行ない、スコアレスドローで90分間を終えた後、PK戦を神戸が4-3で制した。
 
 この一戦には2万8614人が観戦に訪れたが、その多くの人々にとってのお目当ては、やはり世界最高のスーパースター、リオネル・メッシだっただろう。3日前の香港での親善試合・香港リーグ選抜戦では内転筋の張りを理由にピッチに立つことがなく、この神戸戦でも出場できるかどうかが微妙とされていたが、60分にデイビッド・ルイスとの交代で出場を果たすと、巧みな技術と惜しいシュート場面などで、スタンドを大いに沸かせてみせた。

 彼の母国アルゼンチンのスポーツ紙『Ole』は、「アル・ナスル戦(2月1日)で負った筋肉の違和感からまだ回復途中であり、香港代表戦を欠場していたメッシだが、ヘラルド・マルティーノ監督率いるチームでは最も注目すべき存在だった。その30分のプレー時間は、彼が壮大なスキルを披露するのに十分であり、レオは3つの股抜きを成功させ、それは何度も繰り返し観る価値があるほどのものだった」と評し、「30分間のプレーでも、インテル・マイアミでは最高だった」と絶賛している。

「ピッチに立つとともに、インテル・マイアミの攻撃に革命をもたらした」というキャプテンがPK戦でキッカーを務めなかったことについて、同メディアは「奇妙なことだ」としながらも、「この決定の理由はまだ伝えられていないが、真実は右内転筋の浮腫が回復途上にあり、単なる予防策に過ぎないことが全てを示しているだろう。彼は30分間で良いパフォーマンスを発揮し、PK戦では友人のジョルディ・アルバと笑いながらこの時間を過ごした」と結論付けた。

 香港選抜戦を欠場し、3日後の神戸戦でプレーしたことが、香港側の怒りを買い、政府レベルで抗議を受ける事態となっているが、マルティノ監督は「昨日の練習の後、レオの調子は良く、今日は30分間プレーすることで我々は同意した」「彼は試合終了時、非常に満足していた。とても快適だったからだ」と語り、「香港の人々の失望は我々も理解しているが、彼が(香港選抜戦で)プレーすることは大きなリスクだった」と理解を求めている。
 
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