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「飛ばないヤツは赤黒、白黒だ!」インテルの優勝祝賀会、深夜0時超え30万人と歓喜を共有、大熱狂のパレードは2時間押し

THE DIGEST編集部

2024.04.29

予定よりも2時間押しで優勝パレードのゴール地点、ドゥオーモ広場に到着。選手たちはこの後、左側に映る建物のテラスに移り、ファンと優勝を祝う祝賀会を行なった。(C)Getty Images

 現地4月28日、3シーズンぶり20回目のセリエA制覇を果たしたインテルが、優勝パレードと祝賀会を行なった。伊紙『Gazzetta dello Sport』や放送局『Sky Italia』によると、30万人のファンが歓喜をともにしたという。
【動画】10時間にも及ぶ優勝パレードとスクデット祝賀会のアーカイブをチェック!

 ハカン・チャルハノールの2ゴールで、2ー0と勝利した34節のホームでのトリノ戦(キックオフは現地時間12時30分)後に優勝パレードが行なわれた。16時10分に2台のオープンバスがホームスタジアムのジュゼッペ・メアッツァ(通称サン・シーロ)を出発。バスの1台目に選手とスタッフ、2台目に家族らが搭乗した。

 サン・シーロ周辺は試合中からすでに大勢のファンで埋め尽くされ、大歓声やチャント、発煙筒などが入り乱れたカオス状態だった。バスは徒歩のようなスピードで、最終目的地のドゥオーモ広場を目指した。8時間以上続く、至福と熱狂の一大パーティーがスタートした。

 優勝記念Tシャツに身を包んだ選手たちは、バスの上で大はしゃぎ。マルキュス・テュラムは、0ユーロ紙幣にチャルハノールの顔が描かれたバナーを掲げれば(チャルハノールは2021年夏にミランからフリーで加入した)、主将ラウタロ・マルティネスは、自身のゴールセレブレーション・ポーズに、2つの星が描かれた横断幕を頭上に広げた。

 デンゼル・ドゥムフリースは、優勝を決めた33節のミラン戦で掴み合って互いに退場となったテオ・エルナンデズを犬に見立て、自らが鎖のリードを引くバナーをファンから受け取って掲げた。ドゥムフリーズはさらに、シモーネ・インザーギ監督の"お面"をかぶって本人に突撃。大笑いした指揮官はお面を取って、自分の顔につけて見せた。フェデリコ・ディマルコは、「ミラノは俺たちだ。俺たちだけだ」とマイクを通して叫んだ。
 
 周辺に待機する救急車の車体天井には、20回目のスクデットを称える紋章のパネルが載せられた。ファンは選手の人形を載せた山車をトラクターで牽引したり、別のファンは実際の牛をクラブカラーの青黒に染め、"ラウタロ"の名前もペイント。エル・トーロ(闘牛)の愛称を持つラウタロを称賛した。

 パレードはリベラツィオーネ通りにあるクラブ本社前で一旦停止。大通りに集まった大勢のファンと大合唱して盛り上がった。歓喜のパレードはさらに続き、2台のオープンバスは、インテリスタで埋め尽くされた大熱狂のドゥオーモ広場に到着。会場は発煙筒がたかれてクラブフラッグがはためき、花火も打ち上がった。この時、時計の針は予定されていた21時ではなく、2時間押しの23時を指していた。

 選手たちは広場に隣接する「ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレーリア」の2階にある「テラッツァ・ドゥオーモ21」のテラスに登場。選手一人ひとりが紹介されるたび、個々のチャントがドゥオーモ広場に鳴り響いた。

 今シーズンにユベントスから加入したファン・クアドラードが登場すると、「飛ばないヤツはビアンコネーロ(白黒=ユベントスのクラブカラー)だ!」というチャントが広場から自然発生。一方のチャルハノールは、「飛ばないヤツはロッソネーロ(赤黒=ミランのクラブカラー)だ!」と自ら叫び出して、ファンにジャンプを促した。

 ニコロ・バレッラはクラブチャントの歌い出しを口ずさんで大合唱を煽れば、さらにほかの選手の時間にも割って入り、個々のチャントを促した。選手のトリを飾ったラウタロは、「このスクデットはみんなのものだ。みんなも特別な選手だ。この夜を楽しもう、今日は誰も眠らない」と会場を盛り上げた。

 もっとも大きな歓声を浴びたのは、インザーギ監督かもしれない。ドゥオーモ広場に集結した多くのインテリスタを目の当たりにした指揮官が選手やファンに感謝すると、大歓声が深夜のドゥオーモ広場にこだました。

構成●THE DIGEST編集部

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