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海外サッカー

「彼の心には紫、イタリアしかない」心停止から回復のボーベが歩む復帰への「長い道のり」伊紙が展望「ボールが導く場所へ進むことができる」

THE DIGEST編集部

2024.12.14

12月1日に行なわれたインテル戦の前半17分に倒れ込んだボーベ(4番)。(C)Alberto LINGRIA

12月1日に行なわれたインテル戦の前半17分に倒れ込んだボーベ(4番)。(C)Alberto LINGRIA

 現地12月1日に行なわれたセリエA第14節のインテル戦で、フィオレンティーナのMFエドアルド・ボーベがピッチ上で突然の心停止で昏倒し、応急処置を受けた後に救急車でフィレンツェ市内のカレッジ大学病院へ搬送されたことは、サッカー界に大きな衝撃を与えた。幸い間もなくして意識を回復し、人々を安堵させている。

 10日にはイタリア国内で心臓病治療の最先端をいくカレッジ大学病院で、取り外しが可能な皮下除細動器を埋め込む手術を受けて13日に退院。イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』は、「彼自身は自宅のソファでチームメイトのプレーを観戦することを望んでいるが、それより前の予定はヴィオラパーク(クラブの練習場)で、チームメイトたちと再会し、抱擁を交わすことだ」と綴った。

 今回のアクシデントは、2020年の新型コロナによる心筋炎で左心室が損傷を受けたことが原因なのか、あるいはより深刻な心筋症があるのかどうか、遺伝子検査などで明らかにしていくという。安定して持続可能な回復の手段を見つけたうえで、ようやく競技に復帰するためのプロセスに辿りつく。
 
 ただ、除細動器を装着してのプレーがイタリア国内では規則で禁じられている。2022年には当時インテル所属だったクリスティアン・エリクセンも同様の事情でイングランド(ブレントフォード)へプレーの場を移すことを余儀なくされたが、ボーベの場合はそこまで達するには「長い道のり」があると同メディアは指摘する。

 ボーベの除細動器はエリクセンのものと違って回復具合を見て取り外すことが可能だが、それでセリエAでのプレーが即可能となるわけではない。競技適性の見極めるための検査をクリアする必要があり、さらに心室性心筋炎を経験した場合、その病歴でプレーが認められない可能性がある。

【動画】「次の試合で君に捧げるゴールを決める」とボーベにメッセージを送っていたカタルディが、実際にネットを揺らして「言っただろ、言っただろ」とカメラに向かって笑顔で絶叫
 
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