サッカーに関する統計研究の機関である「CIES Football Observatory」が、今季ここまでの欧州クラブ全選手の出場時間における外国人選手が占める割合を発表している。

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　これは５大リーグ（プレミアリーグ、ラ・リーガ、ブンデスリーガ、セリエA、リーグアン）を対象にしたもので、割合の高い上位10クラブは以下の通りである。

１位：ウディネーゼ（セリエA）　90.7％
２位：ミラン（セリエ）　89.9％
３位：ウォルバーハンプトン（プレミアリーグ）　89.8％
４位：リバプール（プレミアリーグ）　83.7％
５位：トリノ（セリエA）　83.5％
６位：マンチェスター・ユナイテッド（プレミアリーグ）　83.4％
７位：ブレントフォード（プレミアリーグ）　81.4％
８位：ボローニャ（セリエA）　81.3％
９位：アーセナル（プレミアリーグ）　79.8％
10位：レアル・マドリー（ラ・リーガ）　79.7％

　最多はプレミアリーグの５クラブだが、これに続くのが４クラブのセリエAで、しかもトップ２を占めており、「外国人天国」ぶりがこの数値にも表われていると言えよう。イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』がさらに補足したところによれば、セリエAの他の上位クラブでは、アタランタが68.9%、インテルが66.4％、ナポリが62.1％、ユベントスが61.1％。ちなみに最も低く「イタリア的」だったのは37％のモンツァである。

　セリエAでは、以前はインテルがそのクラブ名の通り、最も「国際的」なチームの様相を呈し、スタメン全員が外国人となったことが世界的な話題になったりもしたが、前述の通り、今季は７割を切っている。そして今や、その最大のライバルであるミランの方が、スタメンにイタリア人選手の名前を探すのが難しい状態となっている。
  　同国のスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』は、国内でイタリア・サッカー（代表チームを含めて）の強化のためにも自国選手のプレー機会を増加させる必要性が強く訴えられている中での、現在のミランの「国際的」ぶりを「皮肉な状態」と指摘し、イタリアのチームでありながら、「フランス的」とも表現した。

　事実、同クラブで最も多く出場している４選手のうちの３人がフランス代表としてディディエ・デシャン監督の下でプレーする選手であり、マイク・メニャンが2481分でトップ、２位が2309分のユスフ・フォファナ、この間にオランダのタイアニ・ラインデルス（2305分）を挟んで、テオ・エルナンデスが2073分で続いている。

　さらに、ブラジルのエメルソン・ロイヤル（1863分）、ポルトガルのラファエウ・レオン（1843分）、アメリカのクリスティアン・プリシック（1752分）、イングランドのフィカヨ・トモリ（1537分）、ドイツのマリック・チャウ（1514分）、スペインのアルバロ・モラタ（1505分）という顔ぶれが上位を占める。

　このようなクラブで、完全に「マイノリティー」となっているイタリア人選手では、マッテオ・ガッビアが最長時間の出場を記録しているが、それでも1269分……。「ガッビアの後は、さらに厳しい状況が続き」（同メディア）、フィリッポ・テッラッチャーノ（602分）、ダビデ・カラブリア（562分）、フランチェスコ・カマルダ（168分）となっている。

　さらに、ロレンツォ・トッリアーニ、マッティア・リベラリ、マルコ・スポルティエッロ、ダビデ・バルテサーギ、ケビン・ゼロリ、ボブ・オモレグベが極めて短い出場時間で続く。ちなみに同メディアによれば、「オモレグベはセルジオ・コンセイソン監督の関心を引いており、今後のシーズンで出場機会が増える可能性がある」と展望している。

構成●THE DIGEST編集部

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