現地時間3月2日に行なわれたセリエA第27節で、ミランはラツィオに1-2で敗れて3連敗を喫し、9位に転落。来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場圏である4位以内はもちろん、その他の欧州カップ戦出場も厳しい状況に追い込まれている。
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今季、不安定な戦いが続いている「ロッソネリ」。CLではリーグフェーズの最終節で、勝てばストレートでの16強入りとなるところでディナモ・ザグレブに足をすくわれ、フェイエノールトとのプレーオフでは第1戦を不甲斐ないプレーで落とすと、好調な出だしで先制点も奪った第2戦では、テオ・ヘルナンデズの全く不要なシミュレーションによる退場で自滅し、痛恨の敗退となった。
そしてセリエAでも、直近の3試合では26節トリノ戦でプロらしからぬミスによるオウンゴールなどで1-2の敗北。命運を決するといわれた続くボローニャ戦(1-2)、ラツィオ戦でも、締まりがなく、創造性にも欠けたプレーで終盤に決勝点を奪われるという同じ展開で失望の結末を迎えている。
ラツィオ戦では、本拠地サン・シーロのサポーターが応援をボイコットして抗議の意思を示すなど不穏な雰囲気の中で、またもやダメージの残る敗北を喫し、セルジオ・コンセイソン監督は「簡単な状況ではない。クラブを取り巻く緊張感は、選手たちにも伝わっている。前に進む唯一の方法は、ハードワークし、クラブの誇りを胸に戦い、この状況を変えるために努力することだ」と『DAZN』のインタビューで語った。
これに対してミランのクラブ専門サイト『sempre milan』は、「ロッソネリのシーズンはほぼ終わってしまったように見える。コンセイソン監督の体制となってからの平均獲得勝点は、前任者パウロ・フォンセカの時よりも少ない。就任当初こそ、彼が持ち込んだエネルギーを基にした多くのポジティブな要素が見られたが、それも消えてしまい、ミランは前よりも酷いプレーをしていると言わざるを得ない」と、ポルトガル人指揮官の問題を強調する。
また同メディアは、「選手たちが悪いのは確かだが、それでもコンセイソン監督の到来がクラブの求めていた解決策ではなかったというのも、また妥当なことだ。なぜなら、間違いなく言えるのは、このチームの陣容が、セリエAで9位に甘んじるようなクオリティーではないからだ。現時点で、問題がクラブの上層部から来ていることは明らかだ。今やクラブは、誰もが幸せではなく、モチベーションが欠如している毒々しい職場のように見える」とも指摘し、「今すぐに全力で解決する必要がある」と訴えた。
一方、スポーツ紙『Gazzetta dello Sport』は、「わずか3年で失われた財産。まるで古代のことのようだが、ロッソネリのスクデット獲得はわずか3年前のことだ。あれからこんなにも短期間で、当時のミランの全体像がほぼ完全に消え去ってしまったのは驚くべきことだ。戦力補強に対しての大規模な投資を敢行したにもかかわらず、チームはほぼ全ての面で悪化した。欧州の大会での存在感、リーグでの順位、選手の価値は、いずれも大きく低下している」と、ミランの凋落ぶりを嘆く。
そして、「奇跡的な出来事がない限り、シーズンの残り3か月で、クラブはスポーツ部門の全ての分野に大規模な手を加えることになるだろう。オーナーはこの夏に、大規模な介入をせざるを得ない。ここでの改革は義務である」と主張し、彼らが進めることになるであろう“改革”の「シナリオ」を予想している。
まず「フロント」では、シニアアドバイザーのズラタン・イブラヒモビッチについては、クラブの役員でなく、「レッドバード」から給与を受け取っていることもあり、その去就が問題になることはないと見られる。そして、パオロ・マルディーニとリッキー・マッサラが2年前まで務めたスポーツディレクターの役職を復活させることが必要として、その候補にはイグリ・ターレがファビオ・パラーティチを凌いで最有力候補だという(すでに接触し、好感触だと伝えられている)。
続いて「監督人事」については、奇跡的にセリエAで4位以内に入らない限り、コンセイソン監督の滞在は今季いっぱいで終了となるのが濃厚だろう。クラブとしては、それでも5月末まではこの指揮官を支え、その後は新たな監督を探し、問題解決を託すことになるとのことで、候補者としては、セスク・ファブレガス(現コモ)が好印象を持たれている他、マウリツィオ・サッリはオファーを受け入れる準備ができており、ロベルト・デ・ゼルビ(マルセイユ)も適任である可能性がある。
最後に「戦力」は、補強もさることながら、余剰人員の整理が必要とのことで、プロジェクトの外にいるとされるルカ・ヨビッチ、サムエル・チュクウェゼ、フィリッポ・テッラッチャーノ、アレッサンドロ・フロレンツィが放出の対象であり、フィカヨ・トモリやエメルソン・ロイヤルも「すでに別れを告げているかもしれない」(同メディア)。タミー・エイブラハムやジョアン・フェリックスらレンタル中の選手の他、逆に他クラブに貸し出されている選手も人事の対象であるという。
構成●THE DIGEST編集部
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今季、不安定な戦いが続いている「ロッソネリ」。CLではリーグフェーズの最終節で、勝てばストレートでの16強入りとなるところでディナモ・ザグレブに足をすくわれ、フェイエノールトとのプレーオフでは第1戦を不甲斐ないプレーで落とすと、好調な出だしで先制点も奪った第2戦では、テオ・ヘルナンデズの全く不要なシミュレーションによる退場で自滅し、痛恨の敗退となった。
そしてセリエAでも、直近の3試合では26節トリノ戦でプロらしからぬミスによるオウンゴールなどで1-2の敗北。命運を決するといわれた続くボローニャ戦(1-2)、ラツィオ戦でも、締まりがなく、創造性にも欠けたプレーで終盤に決勝点を奪われるという同じ展開で失望の結末を迎えている。
ラツィオ戦では、本拠地サン・シーロのサポーターが応援をボイコットして抗議の意思を示すなど不穏な雰囲気の中で、またもやダメージの残る敗北を喫し、セルジオ・コンセイソン監督は「簡単な状況ではない。クラブを取り巻く緊張感は、選手たちにも伝わっている。前に進む唯一の方法は、ハードワークし、クラブの誇りを胸に戦い、この状況を変えるために努力することだ」と『DAZN』のインタビューで語った。
これに対してミランのクラブ専門サイト『sempre milan』は、「ロッソネリのシーズンはほぼ終わってしまったように見える。コンセイソン監督の体制となってからの平均獲得勝点は、前任者パウロ・フォンセカの時よりも少ない。就任当初こそ、彼が持ち込んだエネルギーを基にした多くのポジティブな要素が見られたが、それも消えてしまい、ミランは前よりも酷いプレーをしていると言わざるを得ない」と、ポルトガル人指揮官の問題を強調する。
また同メディアは、「選手たちが悪いのは確かだが、それでもコンセイソン監督の到来がクラブの求めていた解決策ではなかったというのも、また妥当なことだ。なぜなら、間違いなく言えるのは、このチームの陣容が、セリエAで9位に甘んじるようなクオリティーではないからだ。現時点で、問題がクラブの上層部から来ていることは明らかだ。今やクラブは、誰もが幸せではなく、モチベーションが欠如している毒々しい職場のように見える」とも指摘し、「今すぐに全力で解決する必要がある」と訴えた。
一方、スポーツ紙『Gazzetta dello Sport』は、「わずか3年で失われた財産。まるで古代のことのようだが、ロッソネリのスクデット獲得はわずか3年前のことだ。あれからこんなにも短期間で、当時のミランの全体像がほぼ完全に消え去ってしまったのは驚くべきことだ。戦力補強に対しての大規模な投資を敢行したにもかかわらず、チームはほぼ全ての面で悪化した。欧州の大会での存在感、リーグでの順位、選手の価値は、いずれも大きく低下している」と、ミランの凋落ぶりを嘆く。
そして、「奇跡的な出来事がない限り、シーズンの残り3か月で、クラブはスポーツ部門の全ての分野に大規模な手を加えることになるだろう。オーナーはこの夏に、大規模な介入をせざるを得ない。ここでの改革は義務である」と主張し、彼らが進めることになるであろう“改革”の「シナリオ」を予想している。
まず「フロント」では、シニアアドバイザーのズラタン・イブラヒモビッチについては、クラブの役員でなく、「レッドバード」から給与を受け取っていることもあり、その去就が問題になることはないと見られる。そして、パオロ・マルディーニとリッキー・マッサラが2年前まで務めたスポーツディレクターの役職を復活させることが必要として、その候補にはイグリ・ターレがファビオ・パラーティチを凌いで最有力候補だという(すでに接触し、好感触だと伝えられている)。
続いて「監督人事」については、奇跡的にセリエAで4位以内に入らない限り、コンセイソン監督の滞在は今季いっぱいで終了となるのが濃厚だろう。クラブとしては、それでも5月末まではこの指揮官を支え、その後は新たな監督を探し、問題解決を託すことになるとのことで、候補者としては、セスク・ファブレガス(現コモ)が好印象を持たれている他、マウリツィオ・サッリはオファーを受け入れる準備ができており、ロベルト・デ・ゼルビ(マルセイユ)も適任である可能性がある。
最後に「戦力」は、補強もさることながら、余剰人員の整理が必要とのことで、プロジェクトの外にいるとされるルカ・ヨビッチ、サムエル・チュクウェゼ、フィリッポ・テッラッチャーノ、アレッサンドロ・フロレンツィが放出の対象であり、フィカヨ・トモリやエメルソン・ロイヤルも「すでに別れを告げているかもしれない」(同メディア)。タミー・エイブラハムやジョアン・フェリックスらレンタル中の選手の他、逆に他クラブに貸し出されている選手も人事の対象であるという。
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