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古巣復帰でクラブ会員数&SNSフォロワー数は大幅増加! ディ・マリアの母国帰還が及ぼす影響の大きさにスペイン紙が注目! 「非常に優れた成果」

THE DIGEST編集部

2025.07.22

母国アルゼンチンのロサリオ・セントラルへ移籍したディ・マリア。(C)Getty Images

 クラブ、代表でほぼ全てのビッグタイトルを勝ち取ったアンヘル・ディ・マリアは今夏、37歳で母国アルゼンチンに帰還、ロサリオ・セントラルで新たな挑戦に臨んでいる。

【動画】ディ・マリア、古巣セントラルに復帰!ゴドイ・クルス戦ハイライト

 2005年にロサリオでプロデビューを飾り、その2年後にベンフィカに移籍すると、レアル・マドリー(2010年)、マンチェスター・ユナイテッド(2014年)、パリ・サンジェルマン(2015年)、ユベントス(2022年)、ベンフィカ(2023年)とビッグクラブを渡り歩いたテクニカルなアタッカー。長い欧州でのキャリアに幕を閉じた彼は、7月4日のロサリオ入団会見で「再びここでプレーすることを望んでいた」と、涙ながらに復帰を喜んだ。

 先月までベンフィカの一員としてクラブワールドカップを戦った後、今月12日にはロサリオでの再デビュー戦(対ゴドイ・クルス)を迎え、ピッチに登場した際にはホームの観客の大歓声を受けて目頭を押さえた彼は、いきなりPKを決めて先制点を記録。土壇場で追いつかれて初勝利は飾れなかったが、19日にはラヌース戦でまたしてもPKで先制点をもたらし、今度はこれが決勝点となった。

「セントラルでチャンピオンにならなければならない。復帰を夢見てきて、今回ついに実現した。セントラルでリーグ優勝すること、それが唯一欠けているものだ」と、古巣にビッグタイトルをもたらすことに強い意欲を示している彼にとって、新天地スタートは上々なものだと言えよう。

 マドリーでチャンピオンズリーグ(2014年)を制し、アルゼンチン代表としてワールドカップ(2022年)、コパ・アメリカ(2021・2024年)、さらにオリンピック(2008年)も制した母国の英雄の帰還は、ロサリオのファンを歓喜・熱狂させているが、それはクラブにも大きな恩恵を与えているようだ。
 スペイン・マドリードのスポーツ紙『MARCA』は、「ディ・マリアのロサリオ復帰の噂が流れ始めて以来、このアルゼンチンの中堅クラブは10万人を超える会員登録数を達成し、選手獲得の正式発表後には、さらに何千人もの新たな加入者を獲得した」と伝えている。

「1987年以降、リーグタイトルを獲得していない同クラブにとって、これらの数字は非常に優れた成果とされている。アルゼンチン国内で会員数が10万人を超えているのは4クラブだけで、ロサリオはリーベル(35万1000人)、ボカ・ジュニオルス(32万3000人)、インデペンディエンテ(16万人)に続いている」

また、「ピッチ外でも、ロサリオは今回の補強の影響をすでに実感している」ということで、「6月7日の加入発表以降、クラブはSNSで2万人以上の新規フォロワーを獲得し、総数は54万4000人から56万7000人へと増加。ディ・マリア関連の動画は数百万回の再生回数を記録し、なかでもInstagramのリール動画は平均18万回の再生を記録し、補強発表のメイン投稿は900万回の再生数に達した」と、その反響の大きさを強調した。

 なお同メディアは、これと同じ事例として「今年2月には、ブラジルのサントスが会員数を4万5000人からおよそ6万7000人へと大幅に増加させたが、この変動はネイマールの古巣復帰によるものだった」と伝えているが、欧州で成功を収めた「かつてのクラブの英雄」の帰還は、それだけ強いインパクトを放つものだということだろう。

 ちなみにアルゼンチン代表の世界王者のメンバーでは、ディ・マリアの他に、ゴンサロ・モンティエル、ヘルマン・ペッセージャ、マルコス・アクーニャ(いずれもリーベル)、レアンドロ・パレデス(ボカ)が欧州での挑戦を経て自国リーグに戻って来たが、今後、同様の道を辿る選手が多く現われるかもしれない。リオネル・メッシには、しばしば古巣ニューウェルズ・オールドボーイズ移籍の噂が上がるが、この同国のサッカー界最大の英雄が母国リーグ参戦となった際の影響の程がいかなるものか確認してみたいものだが、果たして!?

構成●THE DIGEST編集部



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