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海外サッカー

才気溢れるヤングタレントが勢揃い!躍進を予感させるRBライプツィヒの特徴と可能性に迫る【CL】

遠藤孝輔

2020.03.19

ナーゲルスマン新監督の下、ヴェルナーなどの若手が躍動してクラブ史上初めてCL決勝トーナメントの進出。どこまで勝ち進めるか。(C)Getty Images

ナーゲルスマン新監督の下、ヴェルナーなどの若手が躍動してクラブ史上初めてCL決勝トーナメントの進出。どこまで勝ち進めるか。(C)Getty Images

■若手主体のチーム編成ゆえ勢いにさえ乗れば大躍進も

 適材適所の用兵や試合中の修正も冴え渡るナーゲルスマンの下、戦術的によく鍛えられており、若手主体のチームらしい豊富な運動量やアグレッシブさも魅力。ただ、ことタレント力と経験値に関してはメガクラブに見劣りが否めない。いわば完成品のワールドクラスではなく、発展途上のタレントが主力の大半を占めるからだ。ワールドカップやCLの優勝経験者は、コーチングスタッフを含めてひとりもいない。

 その意味で、経験不足がウイークポイントになる可能性は否定できない。ただ、CLラウンド・オブ16で撃破したトッテナムのような実績で上回る難敵を退けていけば、若いチームが大きな自信を得るのは間違いない。それこそ前回大会におけるヤング・アヤックスのように勢いを増し、快進撃を繰り広げてもおかしくないだろう。
 
 そのオランダの雄は抜群の破壊力を示し、昨シーズンの決勝まであと一歩と迫ったが、RBライプツィヒの攻撃力も目を見張るものがある。ヴェルナーの非凡なスピードや決定力の他にも、ザビツァーの強烈なミドルや精緻なラストパス、FWパトリック・シックの巧みなフィニッシュワーク、MFクリストファー・ヌクンクの豪快なシュートなどを武器に、ブンデスリーガ25試合で計62ゴールをマーク。シュート総数はバイエルンに次ぐ402本と、1試合で15本以上のシュートを浴びせるのが日常茶飯事になっている。

 国内リーグの直近2試合で引き分けに終わり、首位バイエルンとの勝点差は5に広がったが、決してスランプに陥っているわけではない。

 CLに向けても不安より先に立つのは、むしろ期待のほうだろう。なぜなら今冬の移籍市場で楽しみな即戦力を2人も確保したからだ。ひとりは卓越したテクニックを誇るダニ・オルモ(←D・ザグレブ)。まだ出場機会は多くないが、攻撃的MFの新星はチーム自慢の攻撃力をさらに高める切り札になりうる。もうひとりのアンヘリーニョ(←マンC)は、イブライマ・コナテとヴィリ・オルバンが離脱中のCBで起用されるケースが増えているSBハルステンベルクの代役として、左サイドで活躍中だ。

文●遠藤孝輔

※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年3月5日号より加筆・転載
 

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