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海外サッカー

「サッカー界は少し公平になった」メッシの“10回目の挑戦”での代表タイトル獲得に母国メディアも感慨。ブラジルでは新たな「マラカナッソ」が誕生

THE DIGEST編集部

2021.07.11

 母国の英雄であるディエゴ・マラドーナが1979、87、89年大会と3度の挑戦で手にできなかった南米タイトルを手に入れたメッシ。「世界最高の選手」といわれながらも長らく代表タイトルに恵まれなかったことを振り返り、母国のメディア『Ole』は「今日、サッカー界は少しだけ“公平”なものとなった」と綴り、またマラドーナが昨年11月にこの世を去ってから最初のメジャーイベントでのアルゼンチン、そしてメッシの戴冠が非常に象徴的なものだと綴っている。

 他国も一斉にこのコロナ禍に振り回されて開催国(当初はアルゼンチンとコロンビアの共催の予定だった)の変更をも余儀なくされた今大会の結末を報道。スペインの『SPORT』は「アルゼンチンがコパ・アメリカを征服」、『El Pais』は「ブラジルに苦しんだ末の戴冠」、英国の『The Guardian』は「決勝でブラジルを驚かせ、28年間の“干ばつ”を終わらせた」、コロンビアの『Deportivo』は「ディ・マリアがアルゼンチンの天使(アンヘル)になった」、そしてチリの『La Tercera』は「メッシの試練は終わり、彼は南米の王者に君臨した」と、それぞれ綴った。
 
 一方、スペインの『AS』やブラジルの各メディアなどは「マラカナッソ」という単語を使用。1950年W杯でマラカナンでのウルグアイとの決勝で逆転負けを喫した際に生まれたこの単語は「マラカナンの悲劇」を意味するが、今回も宿敵にホームでタイトルを奪われたということで「Maracanazo de Messi(Argentina)」という新たな言葉が誕生することとなった。

 5年前のリオ五輪では母国の史上初の金メダル獲得に沸いたマラカナンでの新たな敗北を喫したブラジルでは、10番を背負って必死のプレーを見せたネイマールが悲嘆の涙に暮れたが、試合後の“親友”メッシとの20秒超の抱擁、そして表彰式の後に並んで座り、ともに満面の笑顔を浮かべる様が話題となり、世界中ファンに感動を提供している。

構成●THE DIGEST編集部

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