また他のメディアでは、日刊紙『El Imparcial』は「個々のクオリティーの高さと経験によってアンダルシアのチームは攻勢に立ったが、朱色のチームは怯むことなく、久保は攻撃陣のためのスペースを照らす標識灯として起用された」、アストゥリアス地方の日刊紙『La Nueva Espana』は「後半に最もスタジアムが盛り上がったのは、久保がウォームアップを行なった時だった。共に均衡を破ろうとしたが叶わず。しかしマジョルカにとっては、強敵相手の勝点１獲得は今後に向けて大きな自信になっただろう」と報じられた。
  　最後に、マジョルカの地元紙『Diario de Mallorca』は「マジョルカのファンが最も待ち望んでいた瞬間のひとつは、久保が登場した61分だった。約30分間のプレーでクオリティーの煌めきを見せ、相手選手をドリブルで置き去りにもした。しかし、マジョルカが押し込まれて試合をコントロールできない状況では、その力を見せつけることはできなかった」と振り返っている。

　今年１月には、ビジャレアルからヘタフェに編入した際にいきなり２ゴール演出という鮮烈なデビュー戦を飾るも、徐々に厳しい状況に追い込まれていった。今回は、勝手知ったる環境の中で着実にプレーの質、チームへの貢献度を高めていき、シーズンを通してポジティブな印象を見る者に与えるような安定したパフォーマンスを期待したいものである。

構成●THE DIGEST編集部