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海外サッカー

グラマラスな常勝軍団の領域に!? C・ロナウドの復帰はマンチェスター・Uに何をもたらしたのか【現地発】

ジェイミー・ジャクソン

2021.09.28

いまだ粗削りな感が否めないグリーンウッド(11番)。彼の成長という意味でもC・ロナウドの存在は鍵となる。(C)Getty Images

いまだ粗削りな感が否めないグリーンウッド(11番)。彼の成長という意味でもC・ロナウドの存在は鍵となる。(C)Getty Images

 それだけに、現在のマンチェスター・UでC・ロナウドは、容易にシーズン30得点を決めると読んでいる。

 4-2-3-1が基本システムとなっている今のマンチェスター・Uの攻撃陣はイブラヒモビッチの在籍時よりも完成度が高い。その顔触れは、C・ロナウドを筆頭に、ラシュフォード、グリーンウッド、ジェイドン・サンチョ、エディンソン・カバーニ、アントニー・マルシアル、ブルーノ・フェルナンデス……と文字通りの多士済々だ。

 このなかでレギュラー格となるのは3、4人。全員が万全の状態であれば、右からグリーンウッド、B・フェルナンデス、サンチョ。そしてセンターにC・ロナウドとカバーニが起用される。つまりラシュフォードとマルシアルがはじき出される格好だ。

 過去数シーズンのマンチェスター・Uにとって若きラシュフォードが絶対に欠かせない存在だった事実を考慮すれば、どれだけチームがグレードアップしたかが分かる。
 
 もちろん批判が全くないわけではない。守備に徹しないC・ロナウドに加えて、ポール・ポグバと言った中盤も守備を好まないタイプであり、攻守のバランスを危惧する声は小さくないのだ。私も正直いって妥当な意見だとは思う。

 ただ、マンチェスター・Cでのセルヒオ・アグエロ(現バルセロナ)も守備の責務は限定的だったが、彼はエースとしてゴールという結果を出し、チームはプレミアリーグと国内カップ戦を総ナメした。つまり、タイトルの獲得方法は様々にあるのである。

 ちなみにマンチェスター・Uが最後にプレミアリーグを制覇した2012–13シーズンは、中盤にマイケル・キャリックとトム・クレバリーを主に抜擢。そこにアンデルソンやライアン・ギグスでローテーションを回していたが、優勝の主因となったのは、アーセナルから引き抜いた主砲ロビン・ファン・ペルシの存在に他ならなかった。

 当時29歳だったオランダ代表FWも決して献身的にトラックバックをし、守備に奔走するタイプではなかった。それでも力不足に見えた中盤でもリーグタイトルを手繰り寄せられたのは、26ゴールで得点王にもなったファン・ペルシの絶対的な決定力があったからだ。
 
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