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海外サッカー

グラマラスな常勝軍団の領域に!? C・ロナウドの復帰はマンチェスター・Uに何をもたらしたのか【現地発】

ジェイミー・ジャクソン

2021.09.28

現役時代にはともにプレーしたC・ロナウド(左)をいかに起用し続けるのか。今後はスールシャール監督(右)の手腕も問われそうだ。(C)Getty Images

現役時代にはともにプレーしたC・ロナウド(左)をいかに起用し続けるのか。今後はスールシャール監督(右)の手腕も問われそうだ。(C)Getty Images

 中盤の貧弱さは確かに否めない。しかし、C・ロナウドにはそれを補っても余りあるほどの得点力、そして圧倒的なカリスマを含めたチームを引っ張れる魅力がある。サンチョやグリーンウッドのような若い攻撃陣にとって、彼のプロフェッショナリズムを間近で見られることほど有益なものはあるだろうか?

 ユベントスではレアル・マドリー時代よりもスピードが落ちたようにも思えたが、今のC・ロナウドは以前のシャープさが戻ったように見える。あれで数か月後(2月5日)には37歳になるのだから恐ろしい。若い選手たちも「自分を律して身体をしっかりとケアできれば、1日でも長くサッカーを続けられる」と考えるに違いない。

 さらに怪我の少なさもC・ロナウドの長所であり魅力だろう。例えば、同年代であるカバーニは、試合に出場さえすれば結果を残したものの、負傷が絶えずに安定性に欠いた。シーズン終盤になってゴールを量産したが、やはり1年を通して活躍しなければ意味がない。

 C・ロナウドという稀代のカリスマが、マンチェスター・Uとの今後2年間で、プレミアリーグ制覇、もしくは毎シーズンのように優勝争いをできるチームへと押し上げられれば、彼を獲得した意味は十分にあったといえる。
 
 今後がどういう結果になるかは分からない。しかし、今回のC・ロナウド獲得によって、マンチェスター・Uはエキサイティングなチームに戻ったのは間違いない。かつてイングランドのR・マドリー的な存在として君臨し、グラマラスで、見るものをワクワクさせた常勝軍団へ。彼らはその領域に近づいている。

 ここまでの内容をざっと読み返してみると、この原稿はマンチェスター・Uのサポーターが書いた内容にも映るかもしれない。しかしそういった勘違いのないように一つだけ断言しておきたい。

 私は決してマンチェスター・Uのファンではなく、あくまで今回のC・ロナウドの移籍の持つ意味合いの大きさを表現したかっただけである。つまりそれほど彼の復帰は、大きな影響力をもたらしているのだ。

取材・文●ジェイミー・ジャクソン/The Guardian マンチェスター・フットボール特派員
By Jamie Jackson / The Guardian Manchester football correspondent
翻訳●松澤浩三
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