当面の間の出番はリーグカップに限られるだろう。とすれば、南野にリバプールでの未来はないのか。
クロップは見限ってはいない。チームメイトも信頼を寄せている。南野についてロッカールームで語られる言葉は常にポジティブで、「トッププレーヤー」、「いいヤツだ」と誰もが口を揃えて称賛する。
指揮官も賛辞を惜しまない。9月下旬にはこう語っている。
「タキ(南野の愛称)は本当に素晴らしいタレントだ。アジアからザルツブルクに渡り、そしてリバプールにやって来た。しかも、すぐにこの難しい状況(新型コロナウイルスのパンデミック)になってしまった。スタジアムにはサポーターもおらず、そのなかでプレミアリーグに適応しなければなかなかった」
たしかに、移籍してすぐにパンデミックという未曾有の事態に見舞われ、南野は出鼻を挫かれた。ロックダウンで行動が制限され、プレミアリーグ再開後もチームメイトと一緒に食事をしたり、雑談を交わしたり、同じ時間を過ごすことができなかった。新しい環境、新しいチームに適応するのに、これは想像以上に重いハンデだ。選手は日々の交流からピッチ上での相互理解を深めていくものだ。
それでも、昨シーズン後半のサウサンプトンへのレンタル移籍が、南野にとって貴重な経験になったと、クロップは言う。
「サウサンプトンに行って、まったく違う選手になって帰ってきた」
そして、こう言葉を継ぐ。
「フィニッシュはもちろん卓越しているが、しっかりゲームに絡むことができる。中盤に引くタイミングも心得ている。より幅広くチームに貢献できるようになった。選手にはすぐに結果を求めてはいけない。時間を与えることが肝心だ。彼にはその時間がある。それはアドバンテージだ」
この言葉どおり、クロップは獲得した新戦力に十分な時間を与え、じっくりとチームに取り込んでいく。もちろん、南野も見捨ててはいない。むしろ、今シーズンこそはと期待を寄せている。年明けの1~2月にアフリカ・ネーションズカップがあり、サラー(エジプト代表)、マネ(セネガル代表)、ケイタ(ギニア代表)が最大で5週間チームを離れるからだ。南野の力が必ず必要になる。その時は間違いなくやってくる。
文●ドミニク・キング(デイリー・メール紙)
text by Dominic KING / Daily Mail
翻訳●松野敏史
translation by Toshifumi MATSUNO
【動画】現地メディアも称賛! 振り向き様に右足で決めた南野の今季初ゴール
クロップは見限ってはいない。チームメイトも信頼を寄せている。南野についてロッカールームで語られる言葉は常にポジティブで、「トッププレーヤー」、「いいヤツだ」と誰もが口を揃えて称賛する。
指揮官も賛辞を惜しまない。9月下旬にはこう語っている。
「タキ(南野の愛称)は本当に素晴らしいタレントだ。アジアからザルツブルクに渡り、そしてリバプールにやって来た。しかも、すぐにこの難しい状況(新型コロナウイルスのパンデミック)になってしまった。スタジアムにはサポーターもおらず、そのなかでプレミアリーグに適応しなければなかなかった」
たしかに、移籍してすぐにパンデミックという未曾有の事態に見舞われ、南野は出鼻を挫かれた。ロックダウンで行動が制限され、プレミアリーグ再開後もチームメイトと一緒に食事をしたり、雑談を交わしたり、同じ時間を過ごすことができなかった。新しい環境、新しいチームに適応するのに、これは想像以上に重いハンデだ。選手は日々の交流からピッチ上での相互理解を深めていくものだ。
それでも、昨シーズン後半のサウサンプトンへのレンタル移籍が、南野にとって貴重な経験になったと、クロップは言う。
「サウサンプトンに行って、まったく違う選手になって帰ってきた」
そして、こう言葉を継ぐ。
「フィニッシュはもちろん卓越しているが、しっかりゲームに絡むことができる。中盤に引くタイミングも心得ている。より幅広くチームに貢献できるようになった。選手にはすぐに結果を求めてはいけない。時間を与えることが肝心だ。彼にはその時間がある。それはアドバンテージだ」
この言葉どおり、クロップは獲得した新戦力に十分な時間を与え、じっくりとチームに取り込んでいく。もちろん、南野も見捨ててはいない。むしろ、今シーズンこそはと期待を寄せている。年明けの1~2月にアフリカ・ネーションズカップがあり、サラー(エジプト代表)、マネ(セネガル代表)、ケイタ(ギニア代表)が最大で5週間チームを離れるからだ。南野の力が必ず必要になる。その時は間違いなくやってくる。
文●ドミニク・キング(デイリー・メール紙)
text by Dominic KING / Daily Mail
翻訳●松野敏史
translation by Toshifumi MATSUNO
【動画】現地メディアも称賛! 振り向き様に右足で決めた南野の今季初ゴール