このようなチームを、マンチェスターの地元紙『Manchester Evening News』は酷評。10点満点の採点では、マグワイアが「ほぼ全ての失点の原因となった」として「０」！　アーロン・ワン・ビサカ、ルーク・ショー、ポール・ポグバが「１」、ヴィクター・リンデロフ、スコット・マクトミネイ、ブルーノ・フェルナンデス、マーカス・ラッシュフォード、C・ロナウドが「２」と低い数字が並んだ。

　このような惨劇の後、当然ながらスールシャール監督の去就に注目が集まり、英国スポーツメディア『SPORTING LIFE』などは「３年間で彼が構築したのは“倦怠感”だけだ。守備やゲームコントロールの力が欠如している状況で、これを改善できないスールシャール監督を続投させるのは、フロント陣の野心の欠如を意味し、パフォーマンスより収益にしか関心を持たないグレーザー（クラブ代表）の悪意を証明する」と、強く解任を求めている。

　また、日刊紙『The Telegraph』は「もしスールシャールが今回“生き延びる”ことができるのなら、彼は今後どんな状況になろうとも生き残ることができるだろう」と皮肉を込めて報じたが、当の本人は「諦めるのは早い。（去就について）何も聞いていないから、明日の仕事のことを考えている。私は自分を信じている。強い気持ちを持ち続けなければならない。私はこれまでの仕事、スタッフ、選手たちを信じる」と指揮を執り続ける意思を示す。
  そんな彼を、盟友であるガリー・ネビルも支持。コメンテーターを務めるスポーツ専門チャンネル『Sky Sports』において、「オレ（スールシャール監督）にはチームに変化をもたらすチャンスがいずれ到来するだろう。ホームで大敗したことにより、クラブには大きなプレッシャーがかかっているが、それが監督交代に繋がるとは思わない。ファンの抗議があるのは分かるが、今オレを解任するのは間違っていると思う」と主張した。

また、次期監督候補として名が挙がるイタリア人のアントニオ・コンテについても「マンUにはフィットしないと思う」と否定的な意見を述べたネビルに対し、共演者のリバプールOBジェイミー・キャラガーは「マンUがこの先、リバプールやマンチェスター・シティに挑戦するためには、より良い監督が必要だ」と反論している。

　マンUのOBでも、ポール・スコールズのように「失望の１日だった」と古巣に厳しい声を浴びせる者もおり、「赤い悪魔」は非常に厳しい状況に置かれることとなったが、この苦境をいかにして抜け出すのか。注目される監督人事も含めて、その動向が注目される。

構成●THE DIGEST編集部