リーズとしては、今季の冬の移籍市場でも獲得に向けて動いたように、南野については、レッドブル・ザルツブルクで共闘したジェシー・マーシュ監督が高い評価を下しているなど、「クラブの志向に合った、理に適った補強」と判断しており、ラフィーニャの拒否でトレードは頓挫したとはいえ、今後も日本人選手に対するプロジェクトには固執するものと、専門メディア『TEAMtalk』は報じている。

　なお、ラフィーニャについては前述の通り、バルサと相思相愛の関係にあるとされているものの、同メディアによればバルサが移籍金として出せるのは2500万ポンド（約42億円）が限界であるのに対し、２年契約を残すリーズは5000万～6000万ポンド（約84～100億円）を要求。あまりの開きに、バルサはパリ・サンジェルマンとの契約が切れてフリーランスとなったアンヘル・ディ・マリアにターゲットを切り替えたという。
  　このブラジル代表選手にとっては悩ましい状況だが、彼も南野同様にカタールW杯を重要視しており、今夏の「セレソン」での活動に集中し、オフはしっかり休暇をとることを明言していることから（「私の将来は代理人であるデコとリーズに委ねている」とコメント）、去就が決定するにはある程度の時間を要すると思われる。

　英国の日刊紙『Daily Mirror』は、最終節まで降格の危機に晒された今季の過ちを繰り返さないよう、MFブレンデン・アーロンソン（←ザルツブルク）、DFラスムス・クリステンセン（←ミッティラン）をすでに獲得し、さらに中央のMF、ストライカー、経験豊かなGKの補強を目指すとともに、ラフィーニャ、MFカルバン・フィリップスといった移籍の噂がある現有戦力の慰留にも努めていると報じている。

　その上で、南野について「攻撃を後押しする、プレミアリーグ品質のストライカー」と、リーズにとってはチームの力を上積みする存在と評価。４つのライバルクラブと獲得競争を展開する意思を示しているということで、夏の移籍市場での南野の動向には注目し続ける必要がある。

構成●THE DIGEST編集部

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