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サッカー界の中枢から追放された将軍と16年前の雪辱を狙うジダン――対照的な立場の仏レジェンド2人が語った将来

THE DIGEST編集部

2022.06.28

 UEFA会長にしてFIFA副会長を同時に務めていた2011年にFIFAから190万ユーロ(約2億5000円)以上の不当な支払いを受けたとして、その4年後に告発を受けたプラティニは、正当な収入だと主張して容疑を否定。同じく告発されたゼップ・ブラッターFIFA会長(当時)らによる“陰謀”の犠牲になったとの説も浮上したが、後にFIFAから8年間の業務停止を命じられ、スポーツ仲裁裁判所に処分取り消しを提訴するなど、無罪の証明と名誉回復のための動きを止めていない。
 
 今回、スイス・ベリンツォーナでの連邦刑事裁判所では、検察から執行猶予付きの禁固20か月が求刑されたが、これに対してプラティニの弁護士は「FIFAとその会長であるジャンニ・インファンティーノは、連邦検察庁がミシェル・プラティニを確実に有罪にするためにあらゆることを行なった。彼が今後、サッカー界の長の地位を争えないようにするためだ」と主張し、FIFAの思惑を拒否する判決を下すよう要請した。

 この裁判の後、プラティニは『RMC Sport』などの母国メディアに対して「私は強大な2つの組織と戦っている。スイスの検察とFIFAだ。非常な困難が伴うが、彼らが共謀していることは明らかだ。人間として、私は好きなものを手放さないために、今後も立ち向かっていく」と語り、FIFAについては「恥ずべきシステムを備えている」と、批判している。

 次期FIFA会長候補筆頭から一転、サッカー界の中枢から強制的に退出させられたかつての将軍は、「すでに私は敗れ、FIFAは勝っている。彼らが、世界のサッカー界で私が実現可能だった夢や野心を奪い去ってから、7年が経った。全ては終わった」と、もはやサッカー界での復権は諦めていることを示すとともに、今後は「今までとは別の形で、50年間関わってきた良きサッカーのためできることをやりたい」と、この世界への貢献を続けることを明らかにした。
 
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