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海外サッカー

【ブカツへ世界からの提言】暴力ってなんだろう? 子どもの尊厳を踏みにじってはいけない――日本の“悪しき伝統”をドイツの指導者はどう見る?

THE DIGEST編集部

2022.06.30

数多の名選手たちを生み出してきたドイツ。そんな大国は育成の場においても、子どもたちがサッカーを愛せるような指導が行なわれている。(C)Getty Images

数多の名選手たちを生み出してきたドイツ。そんな大国は育成の場においても、子どもたちがサッカーを愛せるような指導が行なわれている。(C)Getty Images

 そもそも暴言ってなんだろう?暴力ってなんだろう?

 辞書を引くと「暴言」については次のように書かれている。

「礼を失した乱暴な言葉。無礼で、むちゃな発言」

「暴力」はこうだ。

「乱暴な力・行為。不当に使う腕力。 合法性や正当性を欠いた物理的な強制力」

 情熱的に指導をした際に声が大きくなったり、厳しい指摘をするのはよくある。そうしたアクションを通じて、選手が「監督やコーチは僕たち・私たちと一緒に戦ってくれている」という気持ちを持ち、チームとして一致団結できれば素晴らしい。だが、選手に対して失礼な物言いや乱暴な言葉、侮辱的な表現を使えば、それはNGである。

 育成としてという以前に『安心と安全、そして人間としての尊厳を守る』というのはなによりの絶対条件でなければならない。チームへのアプローチがどうあるべきか、大会で好成績を残すためにはどうするかという議論の前に、まずここが守られているかどうかが語られなければならないはずなのだ。
 
 あってはいけない「失礼で乱暴な物言い」「軽率で侮辱的な言葉」「選手を威圧する態度」「暴力による恫喝」に対するリテラシーが指導者には必要不可欠で、その大切さを学ぶ機会も欠かせない。

 無論、人間だからミスはある。自分の行ないを反省して、互いに問題を解消できるレベルの事象であれば、「次は気をつけて」で終わらせてもいい。そうやって学びながら指導者も成長していく。

 だが、何度も、何度も同じような問題が繰り返される、あるいは許容できないほどの何かが起きたのであれば、そこにはメスが入れられるべきだ。いつまでたっても指導者のリテラシーが低いままならば、その人が指導者であり続けることを認めるわけにはいかない。
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