現地メディアからの評価も上々だ。日刊紙『LE FIGARO』は、「イトウの終了間際のゴールは、この試合で再三ビッグセーブを見せたGKベノワ・コスティルにとってもどうしようもないものであり、オーギュスト・ドゥローヌの歓喜の炎が再燃した」と報じた。

　続いてラジオ局『France Bleu』は、「最後の数分で勝利のゴールを決めたのは、他でもないイトウ。残り３分で、まるでランスにかけられた呪いが解けるかのようだった」「（１-１となってから）バログンのシュートがポストを叩くなど、スタジアムには再び邪悪な悪魔が舞い戻ったかと思われたが、それも87分にイトウが解決策をもたらすまでのことだった」と伝え、日本人アタッカーの果たした仕事の重要さを指摘している。
  　このように、重要な仕事を加入以来、幾度か果たしている伊東に対しては、すでに他のクラブも関心を示しているようであり、マルセイユのサッカー専門サイト『MEDIA FOOT MARSEILLE』は「マルセイユはイトウに惚れ込んでいる」と題した記事を掲載。そのなかで、同クラブの強化部門がここまで９試合で４得点１アシストを記録している29歳を注意深く見守っていると報じた。

「フランスで最もイトウに恋をしていると思われるのはマルセイユだ」という同メディアによれば、マルセイユのパブロ・ロンゴリア会長は、伊東がフランスに上陸する以前から彼のことをよく知っており、今季、ランスが１部に残留できなかった場合は、本格的に獲得に乗り出すという。

　マルセイユ側は、伊東の技術的資質とスピード以上に、彼のメンタリティーの強さを高く評価しているという。またかつて同チームで活躍した酒井宏樹（現・浦和レッズ）に今なお好印象を抱いており、マーケティングの面でもアジアとの繋がりを強くしたいクラブが、「日本と新たなラブストーリーを生み出すという考えに誘惑されている」と同メディアは綴っている。

構成●THE DIGEST編集部

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