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海外サッカー

エムバペは「世界最高の囮だ」。徹底マークで今大会初の無得点も「残酷な笑顔」の“神童”にイングランドは苦しんだ【W杯】

THE DIGEST編集部

2022.12.12

 同じく英国の日刊紙『Telegraph』も、「エムバペとのバトルには勝利したものの、イングランドは戦い(試合)には敗れる」と報道。一方、抑えられたエムバペ本人は、試合後に自身のSNSでイングランド戦での喜びの写真などを公開するとともに、「絶対的な夢に少しだけ近づけた」とチームの勝利を喜ぶコメントを投稿した。

 54分にPKでイングランド代表の最多得点記録でウェイン・ルーニーの53得点に並んだハリー・ケインが、84分に再度PKを獲得して同点の絶好のチャンスを得るも、低い体勢で放ったシュートがクロスバーを越えた時、思わずエムバペが満面の笑顔を浮かべてこれを喜んだシーンを、英国メディアの多くは「残酷な笑顔」と報じた。

 しかし、『INDEPENDENT』は好バトルを展開したエムバペとウォーカーが「長く心のこもった抱擁」を交わしたことを伝え、前日の某試合の酷く醜い光景とは対照的な試合後の雰囲気だったことを窺わせた。
 
 こうして、連覇に向けてまたひとつハードルを越えたエムバペだが、ブラジルの総合メディア『Globo』は、彼が先発出場したW杯ではここまで10戦全勝であることに注目。19歳で臨んだ前回ロシア大会、グループリーグで唯一スコアレスドローに終わった3戦目のデンマーク戦を除く、決勝戦までに全ての試合でスタメンに名を連ねた“神童”は、今大会も唯一白星を逃したチュニジア戦(0-1で敗北)以外はピッチ上で試合開始の笛を聞いてきた。

 イングランド戦は歓喜の輪の中心には立たなかった21歳。来る準決勝のモロッコ戦では再び目に見える結果を残して2大会連続での決勝進出に貢献できるか。さらには、世界連覇を果たすとともに、新たな記録と伝説を生み出せるかどうか、要注目である。

構成●THE DIGEST編集部

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