現地メディアの報道では、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は「前田は３ヤードの距離からヘディングシュートをクロスバーに当ててしまったが、そのすぐ後に日本代表選手ははるかに難しいチャンスからネットを揺らした」と、やや皮肉も込めて伝えたが、英国公共放送『BBC』はこの試合の最優秀選手に前田を選出し、「左サイドで相手の守備陣に大きな問題を引き起こし、先制点をお膳立てしてから、素晴らしいゴールを決めた。運動量も相変わらず抜群だった」と絶賛した。
  　日刊紙『THE SCOTTISH Sun』は、背番号38の見事なゴールに対して、「前田が左サイドからドリブルを開始した時、最初はマーカーのクリス・キャデンがスリップするという幸運もあって、センターに切り込むことができたが、ボックスのすぐ外から決めたフィニッシュについては、運の要素は何もなかった」と、彼の技術を褒め称えている。

　グラスゴーの地元メディア『Glasgow Live』は、10点満点の採点で「９」のムーイに次ぐチーム２番目となる「７」を前田に与え、寸評では「３ヤードの距離からゴールを逃した直後、それを補うための驚異的な瞬間を生み出した。その動きで、相手守備陣に絶え間ない脅威を与えた他、PK判定にも大きく関与した」と、こちらもポジティブに綴った。

　日刊紙『SCOTTISH DAILY EXPRESS』は、試合のポイントとなった選手間の対決に注目。対峙したキャデンを再三打ち負かした上で勝利に直接的に貢献した前田を、「セルティックのユニホームを着て以来、最高のパフォーマンスを披露した」と評している。

　なお、同記事では「旗手vsエリー・ユアン」の対決も取り上げており、アンソニー・ラルストンの負傷で右SBに入った日本人選手のプレーを「序盤はユアンによって脅威に晒されたが、それでも前に出ることを恐れなかった旗手がユアンを圧倒するようになり、古橋に４点目のゴールをもたらした。右SBでのプレーが彼にとって問題とはならない理由を示した」と綴った。

　また、見事な個人技によって今季リーグ通算14ゴール目でランキングの単独トップに立った古橋に対しては、『Sky Sports』『BBC』ともに「圧倒的なパフォーマンスを見せた」と称えた。ちなみに『SCOTTISH DAILY EXPRESS』紙のコラムニストで、元スコットランド代表FWのチャーリー・ニコラスによる「2022年のリーグベストイレブン」に、「うまく適応してセルティックの大物選手になった」と評された旗手とともに、「フィジカル勝負を敬遠せず、素晴らしい動きを見せる」という理由で、古橋も選出されている。

構成●THE DIGEST編集部
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