各メディア評価も非常に高く、マドリードに拠点を置くスポーツ紙『MARCA』は３点満点中の採点で単独最高の３点を久保に与え「シルバの素晴らしいパスに、日本人選手は高いクオリティで応えた」とレポート。ライブ実況の記事では、「序盤にタケフサ・クボは準備が出来上がっており、試合の主役になりたいと考えている」と綴り、いつも以上に気合が入っていたことを示した。

　また、同メディアは久保がゴールした際にユニホームを脱ぎ、スタンドのサポーターと喜びを分かち合ったことに着目。これらがいずれも規則上では警告に値すると紹介し、「素晴らしいゴールの後、彼は退場になるべきではなかったのか？」と指摘している。

　また、PKを奪った場面についても、抜け出してペナルティーエリアに侵入したところでアルバレスに倒されたが、ビルバオ側からは「ファウルではない」「アルバレスの退場は厳しすぎる」と猛抗議がなされ、これも「物議を醸すPK」と同メディアは表現している。

　これに対しては、ソシエダを率いるイマノル・アルグアシル監督は久保を援護しており、「アルバレスがタケに触れたかどうか、ベンチからは確認できていないが、もしファウルがなければ、タケは自ら２点目を挙げられる場面だったので、あそこでダイブしたと考えるのは非常に難しい」と語り、久保が故意に倒れたとは考えられないとの見解を示した。
  　一方、同じマドリードのスポーツ紙『as』紙は「ラ・リーガに参戦して以来、タケフサ・クボのベストゴール」と綴り、ゴール前の“股抜き”に対しては「ワイルド」「クレージー」といった表現で称賛している。

　他にも「クボは記憶に残るプレーを披露し、夏の親善試合（０-１で敗北）の個人的なリベンジを果たした」「クボはどこにでも姿を見せる。日本人選手は、この試合では非常に上手く溶け込んでいる」と、様々な面で評価している。

　同メディアはゴール場面について「クボはコンピューターの電源を入れると、そのアクションで相手GKを素早く陥れ、素晴らしいゴールを決めた」と好評価だったが「彼はシャツを脱いでスタンドでゴールを祝いに行くという“二重の罪”を犯したが、幸運にも主審からはイエローカードを与えられただけだった」と苦言を付け加えることも忘れていない。