ラ・リーガ公式サイトからも「クボマニア」と賛辞を贈られた日本人アタッカーに対する現地メディアの報道を見ると、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は「久保は再びチームの攻撃の責任を背負い、左足のシュートでリードをもたらした」と報じ、さらに「CL出場権獲得という目標において非常に重要な勝利の主役となった」「調子の悪い時にチームを引っ張り、４位に導いた偉大な英雄となる可能性がある」と今季リーガ９得点に達した久保に賛辞。そして３点満点の採点では両チームで唯一、満点の「３」を与えた。
  　また同メディアは、彼のゴールを「何という素晴らしいフィニッシュ！　久保がボールを受けると、彼の左足はゴールの隅にコースを見つけた。素晴らしい日本人選手のスーパーゴール。彼はその足技でレアレ・アレナを魅せた」と称え、またプレー全体についても「ラ・レアルの攻撃は全て彼を経由。この日本人選手こそが頼みの綱だった」と賛辞を贈っている。

　一方、『AS』紙は「彼のゴールは、クラブがCLに出場するのに相応しい。それだけの美しさ、クオリティー、重要性を有するものだった。彼は自身の特徴である決断力でボールを運び、左足でシュートを放って、サン・セバスティアンの人々をCLの近くに誘った」「久保はボールを受けると中央に入り、魂を込めて悪魔のような巻いたシュートを放ったことで、素晴しい寓話が描かれた」と伝えた。

「（リオネル・）メッシや（アリエン・）ロッベンを見ているようだ」「彼は今節のリーガで注目の選手であることを証明した」とも綴った同メディアは、個別評価においては「この試合のスター。疑いの余地なく、違いを生み出した選手だった。たとえ挑戦がうまくいかなかったとしても、ドリブルでボールをインやサイドに運ぶ様を見るのは楽しい。彼はCL出場権の獲得に値する象徴的なゴールを決めた。それは、前半終了間際にもたらされた」と最大級の評価を下している。

　続いて、バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、「タケはたびたび（マーカーの）セルヒオ・アキエメをサイドで打ち負かした。この夜も、彼はピッチ上でベストな存在だった」と称賛し、各ハーフのベストプレーヤー、そして試合のMVPにもこの日本人選手を選定。また、個別評価においてはそのプレーぶりを「魔法」と表現し、以下のように寸評を綴った。

「彼にとって、また新たな展覧会であり、マジックショー、そして額縁に入れてもいいようなパフォーマンスだった。チームにとっても素晴らしいゴールでアリ、これで試合を決定づけた（彼のここまでの９ゴールは勝点27、つまり全て勝利に結びついている）。常にサイドで危険を生み出した。当然のMVPである」