現地メディアの報道を見ると、『MARCA』紙は「今季これまでに５得点・１アシストを記録しているタケは、このリーグのビッグネームのひとりだ。才能ある日本人選手は、このダービーでも素晴らしいプレーを見せ、チームの２点目を決めてホームチームの勝利の立役者となった。彼は右サイドから素早くゴール前に到達し、意のままにフィニッシュした」と綴り、「久保は踊り、ソシエダ全体がそれを楽しんでいる」と、そのプレーを表現した。

　また、マーカーを務めたユーリ・ベルチチェとのバトルについて、序盤は「久保にとってユーリは悪夢。常に追いかけてくる」と久保の苦戦ぶりを強調していた同メディアだが、のちに「久保はユーリのプレッシャーに対し、ボールに触れることなく身体の動き（フェイント）だけでかわした」と、形勢が逆転してきたことを伝え、アディショナルタイムに両者が諍いを起こした件については、久保の「彼（ユーリ）に２回も頭を叩かれ、黙っていられませんでしたが、挑発に乗ってしまったのは間違いだったと思います」とのコメントを紹介した。
  『AS』紙は３点満点の採点で単独最高の「３」を久保に与え、「今季５度目のゴール。彼は最高のパフォーマンスをしていたわけではなかったが、その存在は重要であり、後半開始直後のゴールで２-０とリードを広げた。彼は天才であり、試合中にアスレティックの守備陣を苛立たせた」と評している。

　続いて、バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、久保の素晴らしいプレーを「魔法のランプをこすった」と表現。試合前半のベストプレーヤー、１試合を通じてのMVPの両方にこの日本人選手を選定し、個別評価の記事では彼を「天才」と呼び、「彼はその特別なスタイルで観客を再び魅了し、マーカーを務めたユーリを困らせた。今季５つめの素晴らしいゴール、そして数々の素晴らしいプレー。君がいてくれて嬉しいよ」と絶賛した。