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海外サッカー

「最後のロマンティストのひとり」32歳アザールの早すぎる現役引退を各国メディアが惜しむ。ブラジル・メディアは過去の「早期引退」レジェンドに再脚光

THE DIGEST編集部

2023.10.12

 イギリスの日刊紙『The Guardian』は、「創造性、素早さ、強さ、そして冷酷さと、全てを兼ね備えた選手」とアザールを評し、そのキャリアを「輝かしいスキルと数々のトロフィーによって特徴づけられた」としながらも、同時に「最終的には、怪我によってそのキャリアを台無しにしてしまった」と指摘している。

 母国ベルギーの『De Standaard』紙も、「世界のサッカーにおける最後のロマンティストのひとり、エデン・アザールが32歳で引退した。史上最高のベルギーのサッカー選手は、そのキャリアから考えれば、もっと多くのものを得ることができただろう」と、こちらも圧倒的な個人技で世界を魅了してきた選手の、早すぎる引退を惜しんだ。

 ブラジルの総合メディア『Globo』は、アザールを「ファンを驚かせた早期引退」の一例とし、同様のケースとしてファブリス・ムアンバ(引退時の年齢24歳)、トスタン(26歳)、マルコ・ファン・バステン(28歳)、アンドレ・シュールレ(29歳)、ジュス・フォンテーヌ(29歳)、エリック・カントナ(30歳)、ブライアン・ラウドルップ(31歳)、パトリック・クライファート(31歳)、ミシェル・プラティニ(32歳)、セルヒオ・アグエロ(33歳)、ケビン・キーガン(33歳)、ジネディーヌ・ジダン(34歳)の名前を挙げた。
 
 アザールといえば、チェルシー時代のチームメイトだったジョン・オビ・ミケルが「僕がこれまで見た選手の中で最も怠け者だったが、週末にはいつもマン・オブ・ザ・マッチに輝いていた」と回想しているように、悪評も立ったり、各方面から批判を浴びたりもしたが、まさに天才肌の選手として、好調時には世界一とも目されるスーパープレーでファンを魅了し続けた。

 彼の弟であり、ともにベルギー代表で共闘したトルガンは、「(エデンは)マドリーと最後の契約に合意した時には、もうそれ以上はサッカーを続けたくなかったと思う。詳しい理由は知らないが、2か月前には彼が引退することは知っていた。彼は自分の状況について全体的なビジョンを持っていた。もし、彼が独身で子どももいなければ、もっとエキゾチックな冒険を試みたかもしれないが、彼は家族との時間を楽しむことを望んでいた」と明かしている。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】32歳でピッチに別れを告げたアザール、チェルシー時代のプレー集をチェック!

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