そして、予選での3連敗も、このサッカー大国にとっては初めての屈辱的な経験となった。この3つの敗戦の中には、これまで一度も負けたことがないコロンビア相手のものが含まれている。さらに付け加えるなら、3連敗の前にはベネズエラと1-1で引き分けており、4戦連続未勝利もブラジルの負の新記録である。
試合後に思わず手で顔を覆ったジニス監督は会見で、敗北を「不公平な結果」だとして、「チャンスは多くあったが……決め切れなかった。シュートが幾度かポストを叩き、CKやFKの回数は増えていったが、残念ながらボールは相手ゴールに入らなかった」と語り、「アルゼンチンが世界王者であることを考えると、ブラジルにとって過去最高ではないものの、最高の試合のひとつだった」と、プレー内容では優れていたことを強調した。
とはいえ、2023年のAマッチ9試合で5敗を喫し(3勝1分け5敗)、1940年以降で最悪の敗北率(55.6%)を記録してしまった後としては、いかに指揮官が強がっても説得力は弱い(ジニスが指揮権をラモン・メネゼスから受け継いだのは今年7月だが)。ちなみに守備でも、予選6試合終了時点での7失点は歴代最多であるという(チッチ監督が率いたカタールW杯予選では全17試合で失点5)。
ブラジルの総合メディア『Globo』は、「ウルグアイとコロンビアに敗北を喫した際のプレーに比べると、ジニス暫定監督のチームは実際に成長を示し、よりバランスの取れた試合を見せた」と、主に守備面の改善については評価したものの、「その進化は、2023年に5敗を喫し、マラカナンで最大のライバルチームに対して予選史上初の敗北を喫したことで傷ついたファンたちを満足させるには、あまりに物足りなかった」と綴っている。
セレソンといえば、現在はレアル・マドリーを率いるカルロ・アンチェロッティの来夏の監督就任が決定的と現地メディアで報じられる一方で、スペインではマドリーが2年の契約延長を打診するというニュースも流れており、首脳陣の人事も先が見えない状況にある。予選で苦戦して本大会優勝という前例は何度もあるセレソンだが、このままではネガティブな意味で初のケースを生み出してしまう可能性もあるだろう。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】久保建英の‟演技”が利いた! 菅原由勢の代表初ゴールとなるFK弾
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とはいえ、2023年のAマッチ9試合で5敗を喫し(3勝1分け5敗)、1940年以降で最悪の敗北率(55.6%)を記録してしまった後としては、いかに指揮官が強がっても説得力は弱い(ジニスが指揮権をラモン・メネゼスから受け継いだのは今年7月だが)。ちなみに守備でも、予選6試合終了時点での7失点は歴代最多であるという(チッチ監督が率いたカタールW杯予選では全17試合で失点5)。
ブラジルの総合メディア『Globo』は、「ウルグアイとコロンビアに敗北を喫した際のプレーに比べると、ジニス暫定監督のチームは実際に成長を示し、よりバランスの取れた試合を見せた」と、主に守備面の改善については評価したものの、「その進化は、2023年に5敗を喫し、マラカナンで最大のライバルチームに対して予選史上初の敗北を喫したことで傷ついたファンたちを満足させるには、あまりに物足りなかった」と綴っている。
セレソンといえば、現在はレアル・マドリーを率いるカルロ・アンチェロッティの来夏の監督就任が決定的と現地メディアで報じられる一方で、スペインではマドリーが2年の契約延長を打診するというニュースも流れており、首脳陣の人事も先が見えない状況にある。予選で苦戦して本大会優勝という前例は何度もあるセレソンだが、このままではネガティブな意味で初のケースを生み出してしまう可能性もあるだろう。
構成●THE DIGEST編集部
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