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海外サッカー

イブラヒモビッチがアドバイザーとしてミランに2度目の帰還! メディアは「マルディーニの代役が見つかった」と長期的なクラブの安定に期待

THE DIGEST編集部

2023.12.13

 カルディナーレ・オーナーは、「選手としてのズラタンがもたらした人々からの尊敬、スポーツファンの間での彼のグローバルな存在感、そして起業家としての多様なスキルセットは、ミランとレッドバードの両方にとって強力な組み合わせだ。我々のファン、選手やコーチングスタッフ、そしてミラン・コミュニティ全体が、彼を再び公式に歓迎できることに対し、非常に興奮している」と声明を発した。

 また、ミランのパオロ・スカローニ会長は「彼をアドバイザーに迎えることは、ミランを欧州サッカーの頂点に返り咲かせるという我々の執念を継続する上で、あらゆる尺度での勝利だ」、ジョルジオ・フルラーニCEOは「我々は欧州サッカー全体で彼の創造性と広範な人脈にアクセスできる幸運に恵まれており、クラブを世界的なステージでさらなる高みへと導き続けることができる」と、それぞれがレジェンドの新たなステージに期待を寄せている。

 これは、イブラヒモビッチにとって2度目のミラン帰還となる。2010年夏にバルセロナからのレンタルでミランに加入し、いきなりスクデット獲得に導いて絶対的な存在となった彼は、2012年にクラブの財政を救うために惜しまれながらパリ・サンジェルマンに売却されたが、それから7年後、ミラニスタの長い待望の末に古巣復帰。没落していたミランは、これを機に息を吹き返し、自信を取り戻して2022年にセリエA制覇を果たし、任務を完遂した鉄人は、翌年に栄光に満ちたキャリアに幕を下ろした。
 
 多くの現地メディアは、今回の件を非常にタイミングの良い人事であると評価。というのも、過去に2度、イブラヒモビッチが蘇らせたミランは現在、ステーファノ・ピオーリ監督の下で不安定なシーズンを過ごしている。セリエAでは第15節を終えた時点で首位インテルからは勝点9差も引き離されており(3位)、チャンピオンズリーグではグループステージで残り1試合を残して最下位に沈み、自力での次ラウンド進出の可能性は消滅している。

 先週末のアタランタとのアウェーマッチでは、常に先手を取られた挙句、後半アディショナルタイムに決勝ゴールを奪われて早くも今季リーグ4敗目。2失点目では、昨季に大金をつぎ込んで獲得するも覚醒しないままシーズンを終え、結果的にレジェンドのパオロ・マルディーニがテクニカルディレクターの職を解かれる原因となったMFシャルル・デ・ケテラーレがアシストをマークするという、皮肉な事実も相まって、まさに現在のチームを象徴する結果だった。

 この悲惨な一戦の直後の、レジェンド招聘発表について、サッカー専門サイト『Football Italia』は、イブラヒモビッチのミランへの2度の復帰が、いずれもアタランタ戦での痛ましい敗戦の後であったことを紹介し、「面白い運命のいたずら」と表現。そして、2019年との違いとして、「短期的な解決策ではない」ことを挙げる。
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