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Jリーグ・国内

創部98年で史上初の偉業!「本当に強かった」と敵将も脱帽する明治大が、“三冠“を達成できた理由

小室功

2019.12.25

 三冠達成がかかったインカレでは、初戦の中京大から筑波大、関西学院大と次々に退けて決勝にコマを進めた。9日間で4試合となる過密日程だが、明治大はまったく動じなかった。5名まで可能な交代枠を生かしながら、試合の終盤に向けてむしろプレー強度を高めていった感さえある。

 決勝でぶつかったのは、初出場初優勝を狙う桐蔭横浜大だった。ここ数年、急速に力を伸ばしてきた新興勢力のひとつで、MFのイサカゼイン(川崎フロンターレ内定)やCBの眞鍋旭輝(レノファ山口内定)といったプロ内定者を擁する好チームだ。3年生ボランチの橘田健人も評価が非常に高い。

 ほんの1カ月前に関東大学リーグ最終節で対戦し、終始追いかける展開を強いられ、2-2で引き分けた相手でもある。栗田監督は桐蔭横浜大の印象について、次のように語っていた。

「それぞれのポジションにいい選手が揃っていますし、以前は守備のところで少し脆さが見受けられましたが、そこがキチッと改善されて、チームの成熟度が格段に上がっています」
 
 難しい試合になるのは、覚悟のうえだった。90分を終えても決着せず、延長戦に突入。そして92分に先制点を許すなど、冷水を浴びせられた。

 だが、勝負はここからだった。96分にキャプテンの佐藤亮のPKで振り出しに戻し、その2分後に左SBの蓮川壮大が逆転ゴールを決め、112分に森下がダメを押す。

「うちを倒そうと気持ちを込めて向かってくる相手に対して受けてしまうのではなく、こちらも挑戦者として戦おうと伝えていました。先制されましたけど、まだ25分以上はありましたから、焦ることはなかったです。逆に、火がついたのかなと。どんどんギアが上がって、球際が激しくなって、明治大らしいサッカーができました。見ている皆さんも面白いと感じてもらえるようなゲームができたんじゃないかと思います」(栗田監督)

 敵将の安武亨監督は「先制点を奪ったところまでは、こちらの狙いどおりでした。でも、そこからイメージを越えられてしまった。負けて、悔しいけれど、明治大さん、本当に強かったです」と、脱帽していた。
 

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