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日本代表

男子サッカー、アジア最終予選きょう初陣の中国戦! 8大会連続のオリンピック出場なるか? “死の組”突破のキーマンは――

松尾祐希

2024.04.16

 2戦目のUAEは1月のアジアカップに出場した選手が数名おり、タレント力は侮れない。特に両SBはA代表歴を持っており、テクニカルなスタイルを嗜好しながらスピードで勝負できる選手をサイドに揃えている。

 ボールを動かすという点では日本と類似しており、戦いにくい相手ではない。冷静にパスを繋ぎ、相手がボールを持つ時間になれば前線からのハイプレスで相手の自由を奪いたい。キーマンとして挙げたいのはMF平河悠(町田)。左サイドを主戦場とし、右サイドでも機能するドリブラーは切り込み隊長として日本に必要不可欠だ。相手のSBに高い位置を取らせないためにも平河の働きはポイントになる。また、最前線からプレスをかけ続けられる体力を持ち合わせており、守備でもファーストDFとしてチームに欠かせない。攻守両面で平河のパフォーマンスに注目だ。

 3戦目の韓国は言うまでもなく、グループステージ最大のライバルとなる。五輪でメダルを獲得すれば兵役免除になるため、死に物狂いで戦ってくるのは想像に容易い。仮に両チームが突破を決めていたとしても、勝敗が順位決定に大きく関わる。A組の1位は開催国のカタールが濃厚で、地力もある上にホームのアドバンテージも受けられるのは厄介だ。カタールを避ける思いがあっても不思議ではなく、単なる消化試合にはならない可能性が高い。
 
 その中で韓国のアンダーカテゴリーはフィジカルを生かしたサッカーではなく、後ろから丁寧にボールを繋ぐスタイルで戦うことも最近では珍しくない。ただ、そうした相手に対して、日本が滅法強いのは好材料。欧州の強豪国のように戦術が整理されているチームに相性が良く、ハイプレスとショートカウンターで相手を凌駕している。22年6月のU23アジアカップ準々決勝で対戦した際は、ボールポゼッションを高めてきた韓国を圧倒。2歳上のチームで臨んできた相手を3−0で下したのは記憶に新しい。

 そんな韓国戦で鍵を握る選手は、内野航太郎だろう。昨年10月のアジア競技大会では決勝で先制点を挙げ、今年3月下旬の第23回大学日韓(韓日)定期戦でも2ゴールを挙げるなど、韓国に対して相性が良い。「アジア勢に対する自信はあんまり気にしていなかったけど、振り返ってみると、アジア勢から結構点が取れている。その自覚もあるし、良さも出せていると思う」と内野自身も手応えを口にしており、崩した後の仕上げ役として期待したいところだ。

 日本はU23アジアカップを勝ち抜き、8大会連続の五輪出場を果たせるか。GSを突破しても、準々決勝ではカタールかオーストラリア、準決勝では世代最強と称されるサウジアラビアや進境著しいウズベキスタンと対戦する可能性がある。立ちはだかる壁は高く、簡単に勝たせてくれるチームはひとつもないが、日本の未来を切り開くべく大岩ジャパンが最終関門突破を目指す。

文●松尾祐希

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