また個別評価では、「それまでラ・レアルに欠けていた突破力をもたらした。現在、久保は絶好調だが、今回はその魔法が期待された結果を生み出すことはなかった」と、背番号14の良い面を挙げながらも、最終的にはネガティブにそのプレーを総括している。

　バルセロナの『MUNDO DEPORTIVO』は、久保の28分間を「抑え込まれた」と表現し、寸評では「CKからの最後のシュートで同点とするチャンスを迎えた。良い連係プレーと効果的なドリブルを見せたが、厳しくマークされた」と振り返った。

　日刊紙『El Pais』も、ホームチームの視点から「イマノル監督は勝負に出た。オジャルサバルと久保を投入した後、バレンシアのファンは緊張し、ほとんどヒステリックな様子で時計を見つめていた。試合が崩れる時間が近づいていると思われた。しかし、今回は違った。カルロス・コルベラン監督率いるチームは団結し、自信を持ってソシエダの波状攻撃を耐え抜き、さらにはGKアレックス・レミロのゴールを脅かす場面も創った」と試合をレポート。久保の登場がいかにバレンシアに心理的脅威を与えたかを強調している。
 

　ソシエダの地元バスク・ギプスコアの日刊紙『noticias de Gipuzkoa』も、「突破を試みたが、今回はボールを持つたびに、多くの相手選手が彼の前に立ちはだかった。最後のプレーで同点にするチャンスを迎えたが、シュートはGKに止められた」と、久保が苦戦したことをレポート。10点満点の採点は、プレー時間の短さにより付与されなかった。

　最後にサッカー専門サイト『El Desmarque』は、及第点に満たない「５」という厳しい採点とし、「この試合でのプレーには魔法が伴わなかったが、チャレンジは見せた。試合の最後の瞬間に訪れたチャンスでは、非常に弱いシュートを放ってしまった」と、日本人選手のプレーを評している。

構成●THE DIGEST編集部

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