『ESPN』は、マンUの現状を「深刻であり、これは1992年のプレミアリーグ創設以来、クラブにとって最も暗い時期と言える」と表現し、「現在のチームは、かつてプレミアリーグを席巻したチームとは別物だ。リーグの最初の20シーズンで13回の優勝を果たしたクラブは、2013年にサー・アレックス・ファーガソンが退任して以来、ピッチ上での成功を優先しなくなった。そしてその代償を今、アモリム監督が払わされている」と指摘する。

しかし続けて、「とはいえ、1974年にトップディビジョンから降格した歴史を振り返ると、アモリムの発言には誇張が含まれている可能性が高い。マンUは、直近のアウェーマッチで首位リバプールと引き分け、FAカップではアーセナルにPK戦で勝利しており、必ずしも歴史的な最低点に達しているわけではない」とも綴っている。

「残留争いに巻き込まれてもおかしくない現状においてのアモリムの発言は、パフォーマンスの低い選手たちを刺激しようとする試みだったのかもしれないし、制約がある中で、クラブに今冬での補強を促すためのSOS信号だったのかもしれない。いずれにせよ、アモリム監督が危機感を抱いていることは正しい反応である。マンUは非常に厳しい状況にあり、経営陣がもう一度フットボールを最優先に戻さなければ、オールド・トラフォードでの未来は暗いままである」
  　一方、『The Guardian』紙は「直近15試合で７敗という成績は、1921-22シーズンにジョン・チャップマンが監督に就任し、そのシーズンに降格して以来最悪の成績だ」と紹介し、過去の“暗黒期”のチーム（1930-31、1961-62、1973-74、1986-87、1988-89シーズン）を振り返りながら、現状について以下のように見解や展望を示した。

「マーカス・ラッシュフォードがチームから外され続けている状況は、かつてジョージ・ベストが監督によって排除されたケースを思い起こさせる。51年前のトミー・ドハーティ監督同様に、アモリムもチームの大刷新を望んでいるのだろう。降格の可能性はあるだろうか？　サウサンプトン（最下位）やレスター（19位）が新監督を迎えたものの解決策を見つけていない現状を考えると、可能性は低そうだが、絶対ないとは言い切れない」

「お守り的な存在であるアマド・ディアッロの存在や、強敵に対してカウンターを活用する戦術が、アモリム監督を救うかもしれない。しかし、会長のサー・ジム・ラトクリフが収益性と持続可能性の懸念から大規模な補強を断行する可能性が低い中、これまでのどの低迷期よりも、復活への道のりは長いように思える」

構成●THE DIGEST編集部

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