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海外サッカー

「最高のボランチになれる」「僕は君のために…」走行距離ブンデスNo.1を誇る日本人MFは指揮官&同僚から如何にして信頼を勝ち得たのか?

THE DIGEST編集部

2025.06.10

 佐野がシーズン序盤に「ドイツでのサッカーは簡単ではないと思っていた」と振り返るように、インテンシティの高さ、競り合いの強さ、攻守の切り替えの早さは、そう簡単に順応できるものではないと思われていた。本人も「他の選手と比べたら、フィジカルではそこまで大きくないし、頑丈ではない。だからもっと頭を使って守れるようにならないと」と話していたことがある。
 

 そんな佐野にとって大きな支えとなったのがドイツ代表MFナディム・アミリ。中盤センターでコンビを組む間柄だったこともあり、公私ともに積極的なコミュニケーションをとる間柄になっている。

「最初のころまだ不安定だった僕に、特に戦術面についていっぱい話しかけて、助けてくれたのがナディム。『カイシュウからも学ぶことがあるし、僕は君のためにいつもより多く走る準備だってできているよ』ということも言ってくれました。すごく助けになったし、自信をもたらしてくれました。チームメイトやクラブが僕をこんなにも助けてくれたことで、チームに溶け込むことができたし、それがあるからいいプレーも引き出せるようになりました」

 シーズン終了後には総走行距離でブンデスリーガトップの385キロという記録を達成したというのが取り上げられていた。佐野の凄さのひとつが距離だけではなく、スピードのある走りを繰り返しながらこれだけ長く走れるところ。ただ走行距離については佐野が「多く走れるのはいいことだけど、クオリティにもよる。必要な走りを求めていきたいです」と話していたことがある。走り続けながらも次の局面を想定しながら、より効果的なポジションとコース取りをするところを求めている。

 来季はヨーロッパカンファレンスリーグとリーグ、カップ戦との過密日程が待っている。さらにバージョンアップした姿で、ドイツ2シーズン目を駆け抜けたい。

文●中野吉之伴

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