専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外サッカー

疲労、過密日程、暑さが原因!? クラブW杯で劣勢の欧州勢にブラジル側は「ただの言い訳」と一刀両断! 大会軽視の姿勢についても「傲慢さ」を指摘

THE DIGEST編集部

2025.06.25

「実際のところ、我々が欧州勢と対戦するのは、超過密日程を終えたタイミングが多い。我々は年間、70~80試合を戦っている。しかし、我々に対しては誰も、『疲れているから』などと擁護はしてくれない。負ければ『レベルが違う』と言われ、勝っても『相手は本気じゃなかった』。しかし、今回のブラジル勢は、本気の相手を打ち破ってきた。それは、金だけが勝利を決めるわけではないということの証明だ」

 パルメイラスのアベル・フェレイラ監督も、「試合数が多い? そんなのは言い訳に過ぎない。条件はこっちだって同じだ。ポルトは50試合をこなしているというが、パルメイラスも年間で70試合を超える」と、欧州勢の“疲労”説を一蹴している。

 今大会については、その「暑さ」も問題視され、チェルシーのマルク・ククレジャは「暑さで苦しんだ」と過酷なコンディションであることを強調したが、一方で同メディアは「ドルトムントはマメロディ・サンダウンズ戦で、気温が“わずか”30.5度しかない中、控え選手たちが前半をロッカールームで過ごすという奇妙な行動を取った」と報じている。
 
 前出のセーザル氏は、「欧州勢はこの大会を、他の大陸のクラブほど真剣に捉えていない。金も、選手も、監督も揃っているのだから、多少の不利な条件など覆せる力が彼らにはあるはずだ。それが“格”というものだ。確かに、暑さや時期の問題はある。しかし、だからといって、パリSGがボタフォゴに無得点、インテルがモンテレイと引き分け、フルミネンセがドルトムントに勝ちそうになり、パルメイラスがポルトを内容で圧倒、フラメンゴがチェルシーに完勝と、これだけの結果が出ていて、『大会の価値がない』で片付けるのは、ただの傲慢だ」と主張した。

 以前、レアル・マドリーで選手としても、監督としても輝かしい実績を築いたビセンテ・デル・ボスケは、「私個人は、毎日サッカーの試合があってもいい。選手は20人以上も登録されているのだから、監督はそれを上手く調整して起用するのが仕事なのではないか? なぜ、試合が多いことに文句を言う必要があるのか」と持論を述べ、以前とは比較にならないほどの資金を得て、選手補強が可能になった各クラブには、現在の日程への対応は十分に可能なはずだと訴えている(スペインのスポーツ紙『MARCA』より)。

 ワールドカップ、EURO、チャンピオンズリーグといった大会は、今やどのチームも入念に準備をし、全力を尽くしてタイトルを狙うコンペティションとなっている。しかし、その創設当初にはイングランドが「サッカーの母国」のプライドから参加を拒否したり、格下チームに敗れたりするなど、軽視した時代もあった。そうした歴史を踏まえると、現時点では「欧州の嫌われ者」であるクラブW杯が、今後いかなる歴史を創り上げていくのかは興味深いところだ。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】フラメンゴがチェルシーを一蹴! クラブW杯ハイライト
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号

  • soccer_digest

    6月10日(火)発売!

    定価:800円 (税込)
  • world_soccer_digest

    2025年6月19日(木)発売!

    定価:980円 (税込)
  • smash

    6/20(金)発売!

    定価:800円 (税込)
  • dunkshot

    6月27日(金)発売!

    定価:1100円 (税込)
  • slugger

    5月23日(金)発売!

    定価:1100円 (税込)