一方で、『MARCA』紙はメッシが2025年のシーズンを終えた後、W杯に備えてより競争力のあるリーグでプレーする可能性があると報じており、その新天地候補として古巣バルセロナ、また彼がユースチームでプレーしていた故郷アルゼンチン・ロサリオのクラブ、ニューウェルズ・オールドボーイズの名も挙げている。

  　ちなみに、かつてバルセロナでメッシと共闘し、現在はミランでフロントとして活動しているズラタン・イブラヒモビッチは、「（クラブW杯のパリSG戦で）負けたのはレオじゃない。負けたのはインテル・マイアミだ。彼は『彫像』と一緒にプレーしている。まるでセメントの袋を担いで走っているかのような選手たちに囲まれているんだ」との過激な表現で、メッシの現状を嘆いた。

「彼を本物のチームに入れれば、全力でプレーする。インテルには、ボールがない時にどう動けばいいか理解している選手すらいない。本当のチーム、強豪チームにいれば、“本物のライオン”が見られるはずだ。メッシはただサッカーが好きだから、そして他の99％の選手ができないことがまだできるから、ひとりで戦っている。しかし、これは俺の知っているメッシじゃない」

　もっとも、メッシはまだW杯出場を正式に表明したわけではなく、「自身の状態を見極めるまでは何も決めない」というスタンスを崩していないという。場合によっては、先日の古巣パリSGとの一戦が最後の大舞台となる可能性もあるが、『ESPN』は「年齢的に全盛期のパフォーマンスを再現するのは現実的ではない。しかしクラブW杯では、試合のリズムを司ったり、ゴール前で突然加速したり、FKでゴール隅を射抜くなど、試合を動かす力があることを証明した」と、世界連覇に挑戦する権利は有していると主張する。

　また、アルゼンチン代表に目を移せば、欠場時のメッシの穴を埋められるチームメイトが多く育ってきており、同メディアは「今の代表チームは、もはや『メッシとそのファンクラブ』ではなくなった。周囲の選手たちが成長し、責任を共有できる準備が整っている。このように、もはや全てを背負う必要がないと感じられるからこそ、メッシは2026年W杯に挑む決意を固める可能性がある」との見解を示している。

構成●THE DIGEST編集部
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