女子テニス界の頂点に立ち続けるアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)が、「武漢オープン」(中国・武漢/10月6日~12日/ハード/WTA1000)の開幕前会見でソーシャルメディア上での誹謗中傷について率直に語った。
2023年の全豪オープンで四大大会初優勝を果たしたサバレンカは、昨年は全豪連覇と全米初優勝を遂げ、今季は全仏で初めて決勝に進出し、全米を連覇。世界ランキングは2023年9月に初めて1位に到達し、通算在位は早くも60週を超えている。これだけの成功を収めても、SNS上では批判や侮辱の声が絶えないという。
27歳の女王は、数々の罵詈雑言に悩まされながらも、信じる道を邁進しているという。
「時には本当に破壊されそうになることもある。本当に堪える時は、(批判してくる)相手のプロフィールを見に行くこともある。私は大きなことを成し遂げようとしている。人々を勇気づけ、良いお手本になりたい。夢を追いかけ、人生をかけて努力しているのよ」
問題に悩まされているのは、他の多くの選手も同様だ。こうした投稿の多くは、スポーツベッティング(賭け)で負けたことに腹を立てたギャンブラーから送られるもの。「才能なし」「国へ帰れ」など酷い言葉が並び、中には脅迫的な内容も含まれるという。
今年8月には元世界3位のエリナ・スビトリーナ(ウクライナ/現世界ランキング13位)が、カナダ・モントリオールで開催された「ナショナルバンク・オープン」での敗戦後に大量の中傷メッセージを受けたことを明らかにした。中には夫ガエル・モンフィス(フランス/同65位)への人種差別発言や殺害予告まであったという。彼女はインスタグラムのストーリーズで、「全ての賭博者たちへ。私はアスリートである前にひとりの母親です」とし、「あなたたちの母親がそのメッセージを見たら、きっと嫌悪するはず」と非難した。
WTA(女子テニス協会)とITF(国際テニス連盟)が今年6月に発表した報告によれば、2024年に458人の選手が8000件以上の中傷コメントを受け、その4割がギャンブラーからのものだった。両組織はブックメーカー側に対策を求めているが、実効性はまだ見えていない。
一方で、心身のバランスを守るために自ら“ソーシャルメディアと距離を取る”選手もいる。男子のステファノス・チチパス(ギリシャ/同24位)は、慢性的なケガとストレスを抱える中で、SNS断ちを決断。「移動やストレスの多い生活の中、ソーシャルメディアから離れることで安らぎを見いだすことができるようになった。数年間、あるいはそれ以上、ソーシャルメディアを使用しない方が良いと気付いたんだ」と語り、現在はサポートチームによる自身についての投稿を発信するのみとなっている。
ネット社会の進化は、選手とファンを近づける一方で、悪意をも容易に送り届ける時代を生んでしまった。今のテニス選手は、厳しいツアーでの競争だけでなく、目に見えない悪意との戦いも強いられている。
構成●スマッシュ編集部
【画像】全米OP連覇を達成!トロフィーを手にし、笑顔溢れるアリーナ・サバレンカを特集!
【関連記事】「恥知らず!」女子テニス“元世界3位”が悪意に満ちたメッセージの送信者たちに怒りの猛反撃!「あなたたちの母親も嫌悪するはずだわ」
【関連記事】「1日に何時間も動画を見ていた」チチパスがメンタルヘルス改善に向けてソーシャルメディア断絶を決断<SMASH>
2023年の全豪オープンで四大大会初優勝を果たしたサバレンカは、昨年は全豪連覇と全米初優勝を遂げ、今季は全仏で初めて決勝に進出し、全米を連覇。世界ランキングは2023年9月に初めて1位に到達し、通算在位は早くも60週を超えている。これだけの成功を収めても、SNS上では批判や侮辱の声が絶えないという。
27歳の女王は、数々の罵詈雑言に悩まされながらも、信じる道を邁進しているという。
「時には本当に破壊されそうになることもある。本当に堪える時は、(批判してくる)相手のプロフィールを見に行くこともある。私は大きなことを成し遂げようとしている。人々を勇気づけ、良いお手本になりたい。夢を追いかけ、人生をかけて努力しているのよ」
問題に悩まされているのは、他の多くの選手も同様だ。こうした投稿の多くは、スポーツベッティング(賭け)で負けたことに腹を立てたギャンブラーから送られるもの。「才能なし」「国へ帰れ」など酷い言葉が並び、中には脅迫的な内容も含まれるという。
今年8月には元世界3位のエリナ・スビトリーナ(ウクライナ/現世界ランキング13位)が、カナダ・モントリオールで開催された「ナショナルバンク・オープン」での敗戦後に大量の中傷メッセージを受けたことを明らかにした。中には夫ガエル・モンフィス(フランス/同65位)への人種差別発言や殺害予告まであったという。彼女はインスタグラムのストーリーズで、「全ての賭博者たちへ。私はアスリートである前にひとりの母親です」とし、「あなたたちの母親がそのメッセージを見たら、きっと嫌悪するはず」と非難した。
WTA(女子テニス協会)とITF(国際テニス連盟)が今年6月に発表した報告によれば、2024年に458人の選手が8000件以上の中傷コメントを受け、その4割がギャンブラーからのものだった。両組織はブックメーカー側に対策を求めているが、実効性はまだ見えていない。
一方で、心身のバランスを守るために自ら“ソーシャルメディアと距離を取る”選手もいる。男子のステファノス・チチパス(ギリシャ/同24位)は、慢性的なケガとストレスを抱える中で、SNS断ちを決断。「移動やストレスの多い生活の中、ソーシャルメディアから離れることで安らぎを見いだすことができるようになった。数年間、あるいはそれ以上、ソーシャルメディアを使用しない方が良いと気付いたんだ」と語り、現在はサポートチームによる自身についての投稿を発信するのみとなっている。
ネット社会の進化は、選手とファンを近づける一方で、悪意をも容易に送り届ける時代を生んでしまった。今のテニス選手は、厳しいツアーでの競争だけでなく、目に見えない悪意との戦いも強いられている。
構成●スマッシュ編集部
【画像】全米OP連覇を達成!トロフィーを手にし、笑顔溢れるアリーナ・サバレンカを特集!
【関連記事】「恥知らず!」女子テニス“元世界3位”が悪意に満ちたメッセージの送信者たちに怒りの猛反撃!「あなたたちの母親も嫌悪するはずだわ」
【関連記事】「1日に何時間も動画を見ていた」チチパスがメンタルヘルス改善に向けてソーシャルメディア断絶を決断<SMASH>




