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海外テニス

「1日に何時間も動画を見ていた」チチパスがメンタルヘルス改善に向けてソーシャルメディア断絶を決断<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.09.14

ソーシャルメディアへの依存がストレスの要因になっていたことを明かしたチチパス。(C)Getty images

ソーシャルメディアへの依存がストレスの要因になっていたことを明かしたチチパス。(C)Getty images

 男子テニス世界ランク27位のステファノス・チチパス(ギリシャ)が、不調を脱却すべく取り組んでいる新たな試みが話題となっている。

 2021年にはキャリアハイとなる世界3位にまで上り詰め、その後も安定した成績でトップ10以内をキープしていたチチパスだが、昨年途中からは大きく失速。今季は2月の「ドバイ選手権」(UAE)でタイトル獲得に成功したものの、以降は四大大会を含めて早期敗退が目立つ結果となっている。

 その原因の1つが背中の故障だ。23年末の「ATPファイナルズ」で同箇所に負ったケガが慢性化しているようで、これが起因して強いストレスや不安を感じ、メンタルヘルスに問題を抱えるようになってしまったという。

 そんなチチパスがメンタルヘルス改善に向けた一手として取り組み始めたのが、ソーシャルメディアの断絶だ。海外スポーツメディア『MSPORTS』によると、チチパスはこれまで「ソーシャルメディアで1日に何時間も動画を見てストレスを発散しようとしていた」と明かすが、実際のところは絶え間ないオンライン上での活動が精神的負担の要因になっていたようだ。
 
「移動やストレスの多い生活の中、ソーシャルメディアから離れることで安らぎを見出すことができるようになった。数年間、あるいはそれ以上、ソーシャルメディアを使用しないようにした方が良いということに気が付いたんだよ」

 実際、インスタグラムでは数多くのアカウントをフォローしていたチチパスだが、現在はそれらのフォローを全て解除し、現在はサポートチームによる自身についての投稿を発信するのみとなっている。

 これについて「ソーシャルメディア上での活動をサポートしてくれるチームと話し合って、全てのフォローを解除することにした。フォローしていた人たちに問題があったわけではなく、ソーシャルメディアから独立するためだよ」と説明している。

 また、この決断は自身のためだけではなく、現代を生きる若者へのメッセージでもあるようだ。チチパスは「自分がソーシャルメディアから離れることで、若者たちにも動機を与えたいと考えているんだ」とし、現代病ともされるインターネット依存症の予防を呼びかける目的もあるという。

「子どもたちには、僕が子どもだった頃のように現実で生きて、スポーツをしたり外に出て活動してほしいと思っているよ」

 ソーシャルメディアへの依存を断ち切ることが彼のテニスにどのような好影響をもたらすのか。チチパスの今後のプレーに注目したい。

構成●スマッシュ編集部


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