ウインブルドンで話題になった1つに、37歳にして初のテニス四大大会ベスト8入りを果たしたラウラ・シグムンド(ドイツ)のポイント間の行動があります。彼女はポイント間がゆっくりな選手として有名で、相手をイラつかせるタイプです。
彼女が意図的に行なっているのかは、本人しかわかりませんが、絶妙なのは間違いありません。審判も警告を取る時を探していたと思いますが、なかなか取れない。それぐらい絶妙なんです。
相手をイラつかせる遅さなのに、ルール内なのは、ポイント間の時間を最大限に使い、ゼロになるぐらいでサービスのモーションに入るためです。そして、ここからトスアップするまでもゆっくりと時間をかけるので、より長く感じるわけです。
逆にすごくテンポが早い選手もいました。私はリターンで構えてから少し時間が欲しいタイプなので、その時間を与えてくれないのは嫌でしたね。手を上げて準備ができていない意思表示をしても、サービスを打ってくることもありました。
間合いが合わないので、やりづらいですが、相手はそのことをわかっているので、どんどん早いペースにしてきます。ポイント間が早すぎたり遅すぎる選手は、間合いの駆け引きをしているわけです。
間合い以外でも、何かに文句をつけたりして、リズムを崩そうとしてくる選手はいます。そういうことを仕掛けてくる相手に対しては、気にせず自分のペースを守ることです。
気になるとイライラしてしまいますから。見ないようにする、聞かないようにする。ただ、こう思っている時点で、すでに相手に集中力を妨害されている状況に陥っています。対戦相手としては嫌なタイプですね。
こういう手段を使ってでも勝利を手に入れるべきか、正々堂々と勝負して敗北でも受け入れるのか。どういう選択をするのかは、人間性です。価値観は人それぞれですから。
プレー以外の部分で仕掛ける選手も、結果的にそういうスタイルになってしまった可能性もあります。ただ、プロである以上、この人の試合をまた見たいと思わせるプレーだったり、応援したいと思われることは大切だと思っています。
文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン
【関連記事】ルールの隙を突く“時間稼ぎ”か? ウインブルドン快進撃のシグムンドに識者から批判の声
【画像】ウインブルドン 2025 を戦う女子トップ選手たちの厳選フォト
【画像】ウインブルドン 2025 を戦う男子トップ選手たちの厳選フォト
彼女が意図的に行なっているのかは、本人しかわかりませんが、絶妙なのは間違いありません。審判も警告を取る時を探していたと思いますが、なかなか取れない。それぐらい絶妙なんです。
相手をイラつかせる遅さなのに、ルール内なのは、ポイント間の時間を最大限に使い、ゼロになるぐらいでサービスのモーションに入るためです。そして、ここからトスアップするまでもゆっくりと時間をかけるので、より長く感じるわけです。
逆にすごくテンポが早い選手もいました。私はリターンで構えてから少し時間が欲しいタイプなので、その時間を与えてくれないのは嫌でしたね。手を上げて準備ができていない意思表示をしても、サービスを打ってくることもありました。
間合いが合わないので、やりづらいですが、相手はそのことをわかっているので、どんどん早いペースにしてきます。ポイント間が早すぎたり遅すぎる選手は、間合いの駆け引きをしているわけです。
間合い以外でも、何かに文句をつけたりして、リズムを崩そうとしてくる選手はいます。そういうことを仕掛けてくる相手に対しては、気にせず自分のペースを守ることです。
気になるとイライラしてしまいますから。見ないようにする、聞かないようにする。ただ、こう思っている時点で、すでに相手に集中力を妨害されている状況に陥っています。対戦相手としては嫌なタイプですね。
こういう手段を使ってでも勝利を手に入れるべきか、正々堂々と勝負して敗北でも受け入れるのか。どういう選択をするのかは、人間性です。価値観は人それぞれですから。
プレー以外の部分で仕掛ける選手も、結果的にそういうスタイルになってしまった可能性もあります。ただ、プロである以上、この人の試合をまた見たいと思わせるプレーだったり、応援したいと思われることは大切だと思っています。
文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン
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