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強烈スピン“エッグボール”のコツを松田美咲が伝授! お尻と股関節で身体のひねりを生み出せ【プロが明かすテニス上達法】<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.08.10

松田美咲プロのエッグボール。左のお尻と股関節で身体を支え、ひねりを作る(3コマ目)。それを左足の蹴りで一気に戻すと(7)、腕にパワーが伝わるという。写真:THE DIGEST写真部

松田美咲プロのエッグボール。左のお尻と股関節で身体を支え、ひねりを作る(3コマ目)。それを左足の蹴りで一気に戻すと(7)、腕にパワーが伝わるという。写真:THE DIGEST写真部

 プロテニス選手は、高度なショットをいとも簡単に叩き込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回は亜細亜大学出身のサウスポー、日本ランキング最高6位の松田美咲選手が登場。深くて弾むフォアハンドのトップスピン、いわゆる“エッグボール”のコツを教えてくれた。

  *  *  *

 私はベースのラリーではフォアハンドをトップスピンで打ちます。相手を崩したり、展開したり、つなぎから押し込む時までスピンが主体です。

 よく使うのは深くて跳ねるスピンで、相手を下げたい時は深さを出すようにし、横に走らせたい時はそれに角度をつけます。同じスピンでも、どこに打つかによって意味は変わってきます。

 スピンの質としては、ロブのような感じではなく、跳ねてからも伸びていくボールを心掛けています。回転をかけつつ、しっかりボールをつぶし、弾道の頂点を相手コート側にする。いわゆる“エッグボール”のイメージですね。

 そのために意識しているのは、早くテイクバックして(写真2コマ目)、しっかり身体をひねる(3コマ目)ことです。私は基本的にオープンスタンスで入ることが多いんですが、左足を決めたら、左のお尻と股関節でグッと体重を支えて、ひねりを作ります。そうやってタメたパワーを、一気にひねり戻して腕に伝えるんです(7コマ目)。
 
 その際に、右手が先に回りすぎると、身体が早く開いてしまって良くありません。そうならないために、私は“身体の左側主導”でスイングするように意識しています。手よりもまず左のお尻と股関節が回って、後から左手が出てくるようにすると(5~6コマ目)、順番がうまくつながります。

 それから最近、跳びながら打つというのをやり始めました。ひねった体勢から左足を蹴って、少し跳ぶようにすると(7~8コマ目)、股関節が自然に前に回ってきて、手も出てきます。

 以前は、打つ時に左ヒザが先に内側に入ってしまい、力が抜けてパワーが伝わらないことが多かったんです。これは女子選手に多い症状で、私はそれを防ぐために左足で蹴るように変えました。23年の夏くらいから修正を始めて、今は試合の中で自然とできるようになりましたね。

【プロフィール】松田美咲/まつだみさき
1998年8月21日、埼玉県生まれ。159cm、左利き。亜細亜大学でインカレ室内連覇を飾り、卒業後プロ転向。サウスポーから繰り出す強烈なトップスピンを武器とし、23年にインドW25でITF初優勝。WTAランク最高254位、国内最高6位を記録する。23年ユニバ代表、ダブルスもITF通算9勝と得意。エームサービス所属。

構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2024年2月号より再編集

【連続写真】強烈にスピンをかけた松田美咲のフォアハンドのエッグボール『30コマの超分解写真』

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