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「立ち直るのは大変だった」聖地で完封負けしたアニシモワがシフィオンテクとのリマッチに向け「とても楽しみ」と闘志<SMASH>

中村光佑

2025.09.03

先のウインブルドン決勝で屈辱の“ダブルベーグル”を食らったアニシモワ。全米準々決勝でシフィオンテクとのリマッチを迎え「またチャンスが来た」と意気込む。(C)Getty Images

 "燃え尽き症候群"から見事復活し、今年6月にキャリア初のトップ10入りを達成した女子テニス世界ランキング9位のアマンダ・アニシモワ(アメリカ)が、現在母国で行なわれている四大大会「全米オープン」でも素晴らしいパフォーマンスを見せている。

 今大会に第8シードで出場している24歳のアニシモワは、1回戦でキンバリー・ビレル(オーストラリア/83位)、2回戦でマヤ・ジョイント(オーストラリア/43位)をいずれもストレートで破ると、3回戦ではジャクリーン・クリスチャン(ルーマニア/50位)にフルセットで勝利し、現地1日の4回戦では元10位の実力者ベアトリス・ハダッドマイア(ブラジル/同22位)に6-0、6-3で完勝。ちなみに最高峰の四大大会でアニシモワが2大会連続で8強入りするのはこれが初めてだ。

 次なる準々決勝でアニシモワを待ち受けるのは、7月の四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/芝コート)決勝で0-6、0-6とキャリア最悪の敗戦を喫した元世界1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド/現2位)だ。ハダッドマイア戦後の記者会見で「ウインブルドン決勝での完封負けは自分の成長に役立っているか?」と問われたアニシモワは次のように答えた。
 
「そうは思わない。決して良いパフォーマンスではなかったから。もちろん次に生かせることはあるとは思うけど、単なる学びの経験に過ぎなかったと思っている。ただ、あんな負け方は初めてだったから、立ち直るのは少し大変だった」

 それでも何とか気持ちを立て直し、「夏のハードコートシーズンは良いスタートを切れた」とアニシモワ。早くも訪れたシフィオンテクとのリマッチに向けては「とても楽しみにしている」と並々ならぬ意気込みを示す。

「そもそもこのステージまで勝ち進むと、どの相手も手強いもの。そんな中で再び彼女と対戦できるのは、自分にまたチャンスがやって来たように感じられて、とてもうれしい。厳しい試合にはなると思うけど、自分のプレーには自信を持っている。良い試合になると思うから、とにかく良いパフォーマンスを見せられるように頑張りたい」

 聖地ウインブルドンでの"忘れ物"を取り戻すには、シフィオンテクへのリベンジが不可欠だ。アニシモワの奮闘を期待したい。

文●中村光佑

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