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錦織圭、慶應CH2回戦に快勝も「100%納得はできない」とやや不満げ。「少しずつ調子を取り戻せていけたら」<SMASH>

中村光佑

2025.11.20

慶應チャレンジャー2回戦で374位の韓国選手に快勝した錦織圭。「1試合ずつ、内容の濃いプレーをしていきたい」と言う。写真:滝川敏之

 国内開催の男子テニスツアー下部大会「横浜慶應チャレンジャー国際テニストーナメント 2025 supported by 三田興産」(11月17日~23日/神奈川県・慶應義塾大学日吉キャンパス/ハードコート/CH75)は大会4日目の20日にシングルス2回戦が行なわれ、今大会で約3カ月ぶりの実戦復帰を果たした元世界ランキング4位の錦織圭(現159位)が登場。ノーシードのシン・サンヒ(韓国/同374位)を6-4、6-1で下し、ベスト8進出を決めた。

 腰の負傷によりツアーを離れていた35歳の錦織は、今大会が今年8月の「シンシナティ・オープン」(ATP1000)以来となる実戦。18日の1回戦では市川泰誠(同793位)との日本人対決を4-6、6-1、6-1で制し、見事復帰戦白星を飾っていた。

 2回戦では、同18日の1回戦で日本勢のジョーンズ怜音(現在ランキングなし/主催者推薦)を3-6、6-1、6-2で破った28歳のシンと初対決。試合は錦織が出だしから攻撃的なリターンやネットプレー、ドロップショットなど持ち前の多彩なプレーで順調にポイントを重ね、第1ゲームから4ゲームを連取。その後は粘り強いプレーを見せるシンに2度のブレークを許して4-4に追いつかれたが、迎えた第9ゲームで錦織が再びブレークを果たし、次のゲームをキープして40分で第1セットを先取した。
 
 続く第2セットも錦織が巧みなバックボレーで第1ゲームを早々にブレーク。第4ゲームではブレークポイントを握られながらも2連続サービスエースでセーブし、第5、7ゲームを錦織が立て続けにブレークして試合を締めた。

 試合時間1時間10分の快勝劇を見せた錦織だが、勝利後のインタビューでは「1回戦よりはプレーは良かったかなとは思うけど、しばらくは100%納得のいく試合というのはなかなかできないと思う」と少々不満げ。

「そういう展開の繰り返しの中で、少しずつ調子を取り戻していけたらうれしい。1試合ずつ、内容の濃い良いプレーをしていきたい」と今後への意欲を示した。

 錦織は21日に予定されている準々決勝でベスト4入りを懸け、自身が卒業した米IMGアカデミーで「一緒に練習しながら切磋琢磨してきた」という世界288位の内田海智(31歳)との日本人対決を迎える。それを踏まえ、インタビューの最後に錦織は「昔からよく知っている海智と対戦できるのは楽しみ」と次戦に向けての意気込みを口にした。

文●中村光佑

【画像】錦織圭が勝ってベスト8に進出。準々決勝は内田海智との日本人対決|横浜慶應チャレンジャー2025=4日目

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